ふと思い立ったので、久々のブログ書きます。

 

 

 

『安全地帯Ⅹ』

このアルバムはファンの間ではどんな位置づけなんでしょうね?

例えば好きなアルバムランキングなんかでは、あまり日の目を見ない位置付けなのかな?

 



そんなイメージを持っている『安全地帯Ⅹ』

決して派手さはありませんが、私の中では甲乙つけがたいほどいい曲が揃っていると思います。

 

 

 

 

「水のない噴水」

 

たぶんこのアルバムの中で好きな曲の上位に入るこの曲。

「茜」や「ショコラ」ももちろん好きなのですが、それとは違う良さ。


思い切り切ない・・・でもなく。

 



ここに登場する主人公の心の内があまり掴めないのがまたいいのかも?

 

 



舞台は秋。

しかももうすぐそこまで冬が迫ってきているかのような、冷たい風が吹くころ。

 











タイトルそのままの、水のない噴水...

これも秋を感じさせますね

 

たくさんの人が訪れたであろう公園の噴水だけど、今はひっそりと水すらない噴水は、ただそれだけでもの悲しい感じ。

 

物理的に水がないだけの状態から、なんとなく心の中まで空っぽなんじゃないかな?なんて思ってしまう。

 



 

イントロは行ったり来たりする音の流れ。

まるでブランコに乗っているかのよう。

心の迷いを感じます。

 


全体の音の雰囲気も不安定な、どこにも着地点が見いだせられない感じで。

 


歌詞もあらゆるところからそう感じられる...足許も心もゆらゆらと。

 

 

 

~新しい 靴が擦れて痛いから~

 

ここ、歌詞確認するまで

 

~靴忘れて居たいから~

 

と思っていた相変わらずの私ですみません(´••`)

 

まあどちらの歌詞でも同じ解釈をしたのですが。

 




新しい一歩を踏み出すのに何か躊躇している。

出来ればそこに進みたくない気持ち。

 

これ以上歩けないと困らせているのは彼女。

 

噴水の縁に立ってバランスをとっているのも彼女。

 

と勝手に解釈したけどほんとはどっちだろうね?

 

 


崩れるバランス

どちらに進むか・・・という迷い。

 

 

彼のほうは、ちょっとふざけているそんな彼女を見て

転ばないように見守っている。

 

 

そんな時、空には飛行機雲。

背筋を伸ばして見上げながら何かを決意する。

 




わかってるのに気づかない


 

今までのシアワセだった日々のことを本当に気づいていなかったのか?

それとも別れの予感に気づかないふりをしていただけなのか?

 




転ばないように気をつけて見守っていたのは

噴水の縁に立っている彼女のことばかりでなく

二人の関係も...


なのかな?

 

 


差し出すその手を つかまえて 抱きよせた

シアワセの意味を あらためて 受けとめた

 

ここでも物理的な受けとめと心理的な受けとめ。

 

 



短い夢の後前

 

 

この曲の一番のポイントになるんじゃないかと勝手に思っている歌詞。

 

夢のあとさき

 

陽水さんの「少年時代」にもこのフレーズ出てきますよね。

 

 

 

心が躍るようなことがあるときの期待感(さき)

そのようなことを経験したあとの虚しさ(あと)


始まる前の自分とは違ってしまい、もう前(さき)の自分には戻れない

 

 

鮮やかに焼きつけた「夢の後前」とは?

 


~シアワセの意味を あらためて 受けとめた なにげない景色~


~シアワセの意味を あらためて 受けとめた とくべつな瞬間~

 


相反している二つの光景。

 

どちらも決して忘れたくない想い出。

鮮やかに心に焼きつけた。

 



曲の最後には

 

差し出すその手を つかまえて 抱きよせた

やわらかく強く

 

 

全てを受けとめる覚悟ができたのか?

 





アウトロもまた、行ったり来たりのくり返し~~~

 




ふたりの関係がどんなものなのか?

このあとふたりはどうなったのか?

 

 

 

 

 

 

聴く人の感性に委ねられる曲ですね。