多分安全地帯や玉置さんソロ曲の中で、これ程まで歌詞の理解に苦しむ曲はないんじゃないかと思うほど難解な曲。
碧い瞳のエリス
だいたい歌詞の内容を考えてみようと思った時には、必ず紙に書き写してから考えるのですが、今回は歌詞の書き写し2回もやりました😅
それでも全然腑に落ちない…というか
全く分からない😢
この曲をブログに書こうと思ってから、ちょっとネットで検索をかけたら、どうやら森鴎外の「舞姫」という小説の中に出てくる「エリス」がモチーフになっているんじゃないか…
との説が多々ありました。
(「舞姫」と言えば地元のお酒の名前もそう)
私の中では「エリス」と言ったら、真っ先に思い浮かんだのがまたまたギリシャ神話🏛️🇬🇷✨
もう途中までそっち方面で考えを進めていたので、今更小説がモチーフじゃないかと言われても、はいそうですかと思考を変えられません☹️
概要を知ってしまったら、今までの考えが白紙になってしまうと思い、小説の内容も確認していません。
という事で、いつもの如く妄想が炸裂してしまいます。
ここで勝手な思想で書くことによって、この曲のイメージまでも壊してしまったら…とちょっと心配でもありますが…🤭
「エリス」=「ギリシャ神話」に出てくる神にそんな名前ありそう…と思い、真っ先に調べたら案の定ありました(笑)
でも、どこを調べても…
「エリス」についていい事は全く書かれてないのです。
不和と戦いを司る神
夜の神「ニュクス」が1人で産んだ娘
人間の不幸の裏側にはいつもエリスが潜んでいる
と言われるほど。
「トロイの木馬」という言葉も聞いたことはあるものの、どういうものかは知らなかったのですが、トロイア戦争の中の出来事だったそうですね。
このきっかけも、エリスが腹いせに投げ入れた黄金の林檎🍎🍏だったとか。
「碧い瞳のエリス」に出てくる「エリス」とはあまりにもイメージが違いすぎますね。
もっと健気な弱々しい女性…というイメージだったのですが。
「碧い瞳のエリス」
まずタイトルから神秘的✨
エリスの瞳は碧かった…?と真っ先に思うのですが、調べてみたらエリスの瞳の色はよくわかりませんでした。
ギリシア神話に出てくる神々の瞳の色は青だったり碧だったり(微妙に色の違いがあるのかも)。
なくした夢は 碧い海の色
最初の詞から、聴き手をセンチメンタルな世界に連れていきますね。
曲のタイトルが「碧い瞳のエリス」
歌い出しが「碧い海の色」
エリスの瞳の色が碧色だったかはさておき…🙄、エリスの瞳に映っていたものは碧い海?
ギリシャの海、エーゲ海はこんなにも素晴らしい青と白の世界です。
(ホントは新婚旅行で行きたかった😢…余談)
実際の海の色はこんなにも鮮やかな青なのですが、古代ギリシア人には元々青い色の概念がないそうで、エーゲ海はワイン色🍷と表現したそうです。
そして、碧、青、蒼という色は生命力を感じさせるものに使うそうで、「緑色に滴る血と涙」なんて表現になるようです。
なんてことを考えると、
なくした夢=希望
碧い=涙?
何かへの夢、希望を無くし涙にくれるエリス(こじつけ😅💦)
あなたにそっと うちあけたい
ひとりきりを 忘れるように
どんなに悲しいことも 私に伝えて
あなたの瞳のエリス みつめかえして
この曲で惑わされる二人称「あなた」と「わたし」。
どちらが男?どちらが女?それとも男でも女でもない?
どちらから見たあなたなのか…わたしなのか…
観点が次から次へと変わっていくように感じるところが、この曲の解釈を難しくさせているような気がします。
先の二行がエリスの想い。
後の二行は……誰か…の想い。
泣きたい夜に ひらく古い宝石箱
ここでもギリシャ神話の「パンドラの箱」を想像しました。
「パンドラの箱」=決して開けてはいけないもの
という見解しかなかったのですが、これにも興味深い話があるのですね。
この箱、キラキラとした黄金の箱だったようですが、中には、病気、盗み、妬み、憎しみ、悪だくみなど、この世のあらゆる悪が閉じ込められていて、それが人間の世界に行かないようにしていたそう。
この悪というのが、全てエリスがひとりで産んだ子供たち…という説もあります。
でもその中にはたったひとつの「希望」が入っていた。
もしかしたらそのことをエリスは知っていて、そっとその宝石箱を開けた?
「開ける」という行為は、今までの暗黙のルールやしがらみ、心の奥底にしまい込んでいた過去からの大きな新展開をも意味するそうです。
希望につながるのかな?
どうにもならない何かから逃れるために、開けると誰かを傷付けるかもしれないと知りながら…
少女でいれば 叱られない
恋のために髪を切る日は
涙はこぶその風が 教えてくれるよ
あなたに逢うためだけに 生まれてきたと
少女と大人の女性との狭間で揺れ動く女心💞
ちょっと意味深に……
当時の会見での石原さんの言葉、
「小学生のような恋をしています」…を想像してしまいます🤭
宝石箱💎を開けることも
髪を切ることも
希望への風が吹くように…
はじめて聴いた声がなつかしい
想い出よりもあたたかくて
はじめて聴いた声なのに懐かしいってどういうこと?
と思ったのは私だけかな?
玉置さんソロ曲の「ひかり」という曲の歌詞も松井さんですが、この中の「なつかしい明日」の部分と同じように、なんか矛盾してない?…と。
ここは、初めて出逢った頃に聴いた声
という理解でいいのかな?
そんな矛盾を感じていながらも、私の中の一番のポイントがここ!
なんとなくこの部分に想いが凝縮されているような。
メロディーからは、転調することによって新展開や、気持ちの変化をあらわしている気がする。
歌詞からも、普通話し声をきくときには「聞く」を使うような気がしますが、敢えて「聴く」を使う。
「おもいで」も「思い出」でなく「想い出」。
より深い想い。
またここでチャチャを入れてしまいますが、「聴く」は音楽を聴いたりする時に使う漢字。
「初めて聴いた玉置さんの歌声」…ムムム……石原さん…😅
あなたに逢うためだけに 生まれてきたと
あなたに逢うためだけに やさしくなれる
ほぼ同じ言い回しですが、最初の歌詞のほうは特に何も考えずにそのまま捉えられるけど、後の方…
なんか文法的におかしくない🙄?
詞の魔術師松井さんに向かってなにを言う‼️と言われそうですが😅💦…
ここ、この曲を初めて聴いてから35年間、ずーーーーっと理解に苦しんでいたところ💣(大げさ?)
ふっと降りてきた🙄💭……というのか、松井さん特有の歌詞を省いているんじゃないかと考えたら…
(再びorいつの日か)あなたに逢うためだけに
(あなたのことを想っていれば)やさしくなれる
とすると案外すんなり理解できるのかな?
よほど仏のような心を持った人間ではない限り、誰でも邪悪な心は持っていると思う。
そんな中でも人を愛するということは、どんな人でも持っている慈しみの気持ち。
様々な愛のカタチを言葉にしてきた古代ギリシア人。
恋愛関係の初期で感じる強い性的な感情「エロス」から、次第に友情とか同志のような「フィリア」と呼ばれる感情になり、悪い行ないや失敗をした人に対しても情を感じる慈愛のような「アガペー」の感情へと移り変わる。
この感情の変化は、古代ギリシア人ばかりでなく、現代の誰にでも沸き起こる感情なんじゃないかな?
誰かの強さだけではなく、弱さや不完全さをも愛せる気持ち。
お互いの弱さを認めて。
そう考えると、勝手に妄想したこのエリス説もまんざらおかしくないんじゃないか…🤔💭
と自己肯定😅💦
この曲、ベストアルバムはもちろんのこと、玉置さんソロでもカバーしていたり、いろんなバージョンがあったり、もちろんコンサートでも外せない1曲ですので、手持ちのアルバムの音源だけでもこんなにもありました。
(ベストアルバムは今のところ集めない主義ꉂꉂ😂)
アルバム名を伏せてランダムで何回も聴きましたが、その中でどれが一番好きかと考えたら…
当然時代ごとの良さはあり、若い頃のLIVEアルバムなんかは、熱い想いが「エロス」のように伝わってくるし(/ω\)💞
でも、やっぱり甲子園球場での「碧い瞳のエリス」だったんですよね。
いろんな経験を経て、訥々と歌い上げる玉置さん声からは、慈愛の感情が溢れ出ているような気がしました。