舞台『乱歩奇譚 Game of Laplace』
推理作家・江戸川乱歩の没後50年である2015年に、フジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送されたテレビアニメ『乱歩奇譚』の舞台化。
乱歩の諸作を原案に、設定を現代に移して幻想的な世界観を蘇らせたオリジナル作品である。
登場キャラクターと照らし合わせ、アニメのどこまでやるのかと予測してたが、結局「人間椅子」のエピソードと、付随するオリジナルエピソードのみだった。
とある中学校教師の殺人事件をきっかけに、天才探偵アケチと出会った男子中学生コバヤシが、「人間椅子」の真相を解き明かし、晴れてアケチの「助手」となるまでを描く。
事件のエピローグ的位置で、ネット環境を使ったミカサによる野望の話も挿入。
異質な魅力を持ったコバヤシ少年には、アニメで声を担当した高橋李依。聡明さが溢れる声は本物だし、仕草や所作もコバヤシまんま、愛らしい表情は確かに中学生に見える。明瞭な声で物語を牽引し、メリハリもある演技力。まさに高橋李依さんありきの舞台だと思った。
ハシバの八島諒は、常識人の鋭いツッコミが抜群、明朗快活な芝居でアニメまんまの存在。
アケチの北園涼は、滑舌が甘く台詞はイマイチだが、雰囲気はたっぷり。
この3人のチームワークはアニメ後半で発揮されるので、今回は見れなくて残念。
福地教光のナカムラと富田翔のカガミのコンビもいい空気感。カガミは妹トキコも一緒なので、あのエピソードもやるのかとヒヤヒヤしてたが、今回は割愛。富田翔の真骨頂も見れなくて残念。
影男の高木俊もアニメまんまの雰囲気で合う。上手側席からだと、袋を被る瞬間も目に入るので、その頑張りがより伝わる。彼もサチコとのエピソードがなくて残念。
ナミコシや二十面相らの名前は会話の中のみ。初見者にはちょっと分かりにくかったかな。
キーマンとなるミカサには、声優の矢尾一樹がシルバーのスーツで渋く決める。特別出演といいながら、思ったより台詞も多く、コバヤシ達とも対峙するので印象は強い。矢尾さんの声優ネタに、李依さんも乗っかるところが愉快。
アニメの主題歌をバンバン使い、照明や音響もまずまず。
映像にも結構気合いが入ってたが、おぞましい部分は極力ソフトに表現。
ステージの上段にアケチの事務所を設置したりと、通常よりも一段上の場所で芝居が展開。シアターサンモールでの芝居の見難さが軽減され、観客目線だったのも好印象。
このまま同じキャストで続編を期待したいところだが、ムリだろうかな。
キャストもハマってたし、小劇場作品の面白さがあったので、このまま終わらせるのは勿体無いと思う。
カテコでは、ハシバの八島くんが挨拶。舞台出演で感激だとダラダラ長くなりそうなので、富田翔から一括。面白い雰囲気のカンパニーだった。
特典はミカサ役の矢尾一樹のフォト
今週は奇しくも、アニメで放映された「江戸川乱歩」関連作品の舞台が、2本同時期に上演。
どちらにも明智や小林少年が登場するが、全く別物のキャラと物語なのが面白い。
本日観た『乱歩奇譚』は、アニメの声と同じ高橋李依さんありきの舞台。
日曜に観る『TRICKSTER』は、アニメでGACKTが声を演った二十面相を細貝圭さんが担当。







