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シアターコクーン・オンレパートリー2017『世界』
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赤堀雅秋×シアターコクーン第3弾。
2014年『殺風景』や2015年『大脱走』の作風とはガラリと変わり、市井の人々の平凡だが生々しい営みを描き出す。
赤堀作品は好きではないが、豪華キャストに惹かれて観劇。
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「世界」という壮大なタイトルだが、登場するのは地方都市で町工場を営む家族と界隈の人達で、とてもミニマムな「世界」の人間関係。
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赤堀作品のキャラクターも苦手だが、今回もどの登場人物にも共鳴できず、どのシーンもドライな手触り感で、内容そのものにも詰まらなさを感じた。
特に台詞の反復や問い返しがリアル感を通り越して、くどくてわざとらしく、妙な間や挑発的な言動にも嫌気がする。

その代表格が、常識外れで妙な理屈で我を押し通し、不遜で厚顔無恥なバイト青年だろうか。早乙女太一の凄みがデンジャラスに現れ、イマドキのサイコパスに見えて気分がワルかった。いつか事件を犯しそうで、絶対に近寄りたくないタイプだ。

台詞の扱いや横柄さが、昨年観た前田司郎の脚本・演出『宮本武蔵(完全版)』にも似てるように思った。
山田裕貴演じた武蔵のサイコパスぶりが、早乙女太一の青年とそっくりだ。さしずめ和田正人演じる真面目で常識人なバイト青年は、宮本武蔵に出てきた遠藤雄弥の役どころだろうか。和田さんは殺されなくてよかったw。
あの舞台が苦手だった人は、この舞台も嫌になるだろう。

作り手の趣味なのか、俳優の見せ場にしたかったのか、時間を埋める手段なのか、バーでのカラオケ・オンパレードもいい加減飽きる。
風間杜夫と大倉孝二の父と息子は、外見は似てないが、寂しがり屋で不器用な男たち。そして女たちを不幸にする疫病神に違いない。

今舞台で印象に残ったのが、やたら出てくる喫煙シーン。10年以上前の話なのか、誰も彼も煙草を吸い過ぎ。本物ではないのは分かってるが、客席にまで匂ってきて不快になる。
先週公演が中止になったのも、キャストが煙草で体調を崩したからなのではと思ってしまった。