シアトリカルライブ第2弾
新感覚朗読劇『Relic レリック』。
原作・脚本・演出を藤沢文翁が担当、和風の音響と様々な仕掛けのもと、錚々たる役者が集まった。
江戸時代初期、戦なき世に役割を終えた忍び達の中には忍盗賊に成り下がる者もいた。
そんな中、元・風魔忍者で、今は公儀・忍盗賊改め方「忍殺し」の三人と、風魔小太郎と名乗る少年の壮絶な生き様を描く。
今までにない、日本歴史の闇に触れた興味深いストーリー。
太鼓など鳴り物や三味線、琴や琵琶などの和風楽器が音楽や音響を手がけ、美しくも壮大な世界観を作り出す。
お馴染みの煙や火花、炎までもが忍びの術とも一体化、多重音響も活用され、実にエキサイティングな空間だった。
和装に身を包んだ出演者の朗読がこれまた素晴らしく、ほぼ完璧な出来。
商売人らしい格好の中村悠一を最初観た時、「曇天に笑う」の天火そのまんまだとドキドキ。柔らかい声と凛々しい声、優しさと聡明さを兼ね備え、常に冷静で人情味もある芝居にすっかり釘付け。ゆうきゃんの才能と魅力が爆発の役どころだった。
朴璐美は、15歳のやんちゃで素直なエドワードエルリックみたいな声で席巻。嫌味がないのがカワイイ。他にも二役を兼ね、演じ分けも楽しめる。
蒼井翔太は女性声を活かした青年役がよくハマる。彼は舞台気質が抜けないのか、台詞もほぼ覚えてて台本から目を離したり、台詞と同時に手や腕が動くなど、観ているだけで面白かった。ほんの少し噛みがあったのも愛嬌。後半は男っぽいミステリアスな兼ね役もし、優男だけではない成長ぶりも見せた。
トリッキーな役どころの井上和彦は、重厚な凄みとチャーミングな可笑しさを兼ね備え、屋台骨のような存在感。カカシ先生みたいな教えもあったり、ニャンコ先生みたいな達観もあったりと、バラエティーさも聞き所。
前作では残念だったが、蒼井翔太くんもやっと和彦さんと共演が叶ったわけだ。
忍者繋がりで「NARUTO」が浮かんできそうだが、「五車の術」などは「忍たま乱太郎」ではしょっちゅう出てくる忍術。
抜け忍が髪結いを営むなど、色んな職業が出てくる「忍たま乱太郎」侮りがたし。
風魔小太郎繋がりだと、やっぱりゆうきゃんが出てた「曇天に笑う」だな。
和彦さんの役が琵琶を嗜み「平家物語」を綴るところに注目。
「ひとえに、風の前の塵」の如く、最後まで風魔一族として全うした彼らの姿が、切なく力強く心に残った。
残念だったのは、客席がフラットだったため、1階後方の下手側席からだと、後ろの演奏者の姿が見えにくかったこと。
出演者は何とか観えたが、上手側の璐美さんは遠かったな。正面の表情もなかなか見られなかったし。
煙や火花の演出も、ライブ会場の遠方からだと、規模が小さく迫力不足にも見えた。
やはり、こういう新感覚朗読劇は、しっかり会場を選んでほしい。
パンフレットは3千円なのでスルー。
キャストの演技に惚れ込んで、DVDだけ予約してみた。
チケットは完売らしかったので、ナマで観れたことだけでも満足しよう。






