朗読能シアター 咸陽宮 | アクエリアス

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朗読能シアター『咸陽宮』初日。
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宝生流能楽公演「体感する能」より。
毎年この時期恒例の朗読能シアター。
今回もシアターウエストで2日間、能楽を現代語朗読で上演する。
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朗読能シアター・シリーズ第4弾
「咸陽宮」(かんようきゅう)。
秦の始皇帝こと嬴政と、華陽夫人。
その帝をかつて暗殺しようと企てた荊軻と秦舞陽。
燕の丹太子を交えながら、人々の想いを紐解く。

今回の主役は、嬴政と荊軻を演じたこのお二人。
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朗読能シアターはずっと観てきたが、今回の『咸陽宮』は、一番聴き応えがありドラマ的に面白かった。

壱ノ幕は嬴政と華陽夫人、弐の幕は荊軻と秦舞陽、休憩挟んだ参ノ幕は四人の対峙と、構成が分かりやすい。
そして、シリーズ大御所の平田広明さんは参ノ幕には出てこないw。何故なら、能楽にも平田さん演じる丹太子は登場しないから。
壱と弐はこの朗読能のオリジナルだが、脚本・演出の高橋郁子さんの手でよく練られ、キャラ立ちさせている。

「船弁慶」から3作目出演の渡辺大輔さんは、凛々しく力強く成長。今回は人望厚く冷静と知性を持ち合わせたヒーローな役どころ。脚本を覚えている箇所もあり、言葉に出しながらキリッと静かな目力を向け、本領発揮で魅力爆発だった。
今回初出演の河合龍之介さんは、軽快な切り口で、場を沸かす頼もしいムードメーカー。
この2人の息の合ったやり取りが面白く、朗読能でこんなに笑いが出たのも初めてだ。

同じく初出演の遊佐浩二さん。昨年はお客として観たそうだが、まさか自分が出るとはとトークでもらす。
今回初めてキャストが客席から登場。開いた扉から光が漏れ、遅れて来た客かと思ったら、すぐ側を遊佐さんが通り過ぎた。
声や口調は確かに遊佐さんだが、読みながらの顔つきは今まで観たことがない程の凄み。何て険しく激しく怖い形相。言葉に耳を傾けながら、遊佐さんのその表情に惹きつけられた。

ほぼレギュラーの甲斐田裕子さんは、役的に一歩引いた感じだが、美しく聡明な女性を外見と共に体現。

中央で四人に絡んでくる平田広明さんは、出番でない時は、眼鏡の奥の顔がやけに歳相応の険しさ。特に大輔さんと龍之介さんが前面で会話する場面では、平田さんがかなり老け顔に見えて、2人のお父さんのようだw。それとも師匠として、若者の朗読の出来をチェックしてたのかな?w

朗読で感激したのは、様々な二人の声と言葉が同時進行して交わる場面。
特に遊佐さんと大輔さんが其々「なぜ」「なぜ」と自問自答し、やがて一つのうねりとなる言葉は緊迫感を増大させ、どちらにも感情移入しそうだ。
言葉の交わりは、まるでミュージカルのデュエット曲のよう。丁度昨日観たレミゼで、エポニーヌとマリウスが互いに違う思いを唄い繋ぐ感じと重なる。
どちらもハーモニーが美しく、声や言葉は歌なのだと実感した。

義と偽、信と心を描いた、これは一種のバディもの。
「信」が繋ぐ荊軻と秦舞陽。
信はなくとも「心」は繋がっていたと思いたい嬴政と華陽夫人。
そして華陽夫人の琴の音色と、三浦元則さんの楽筝のナマ演奏とのシンクロ。
中田太三さんの笙と楽琵琶の音色が美しくも切ない。

ほぼ完璧な出来の朗読能。
壮絶な緊迫感と刹那の笑いを存分に堪能した、あっという間の2時間だった。

恒例のアフタートーク。
司会の平田さんの弁舌が冴え、初参戦の龍之介さんや遊佐さんに焦点が当てられ、甲斐田さんにも話が振られ、ちょっとトチったらしい大輔さんも本音の感想。
河合さんを「龍ちゃん」と呼ぶ大輔さん。「大輔、台本見てないんだもん」と彼の成長ぶりを喜ぶ平田さん。
中田さんからは、和楽器は元々日本のものではなく、平安時代当時のアジアン・ポップスだったこと、能楽で中国歴史をやるのは珍しくないことなどが語られた。



お花スタンド。
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恒例の平田さんサイン入りチラシ&ファイル。
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本日は河合龍之介さんのお誕生日。
楽屋でお祝いしたそうだ。
そういや今日のお客様はお初の方が多く、龍之介ファンが集まったのかも。
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上の階のTSミュージカル「ガランチード」とハシゴも出来たのか。
惜しい。
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