ウィンズロウ・ボーイ | アクエリアス

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新国立劇場『ウィンズロウ・ボーイ』。
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英国のテレンス・ラティガンの戯曲を、小川絵梨子の翻訳、鈴木裕美の演出で贈る。
第一次世界大戦前の実際の事件を元に書いた戯曲なのも興味深い。

息子の5シリングの窃盗容疑を巡って、小さな家族ウィンズロウ家の選択が、やがて国や世論をも巻き込むトルネードへと発展する話。

『長い墓標の列』『マニラ瑞穂記』に続く、演劇研究所からの若い俳優達が、ベテラン勢と共演するのも見どころ。

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秀逸な戯曲と明瞭な翻訳演出で、ウィンズロウ家が身近に感じられ愛すべき存在になっていく。
ベタながらも笑わせ、後半は我が家とも重ねてホロっと涙が流れてしまう。

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若いキャストはたまに台詞が聴き取り難いが、表情やリアクションの芝居が繊細で、感情や考えが手に取るように分かる。

小林隆さんは静かで厳格な芝居の中に人情とユーモアが滲む。
竹下景子さん演じる明るい母親に共鳴するも、森川由樹さん演じるクールでクレバーな娘キャサリンに、どんどん感情移入していく。
中村まことさんのサー・ロバートがポワロばりのキャラ立ち。
彼の秘密を知った彼女の表情に、つい心の中で「惚れるなよ」とツッコミ入れたくなり。

裁判もので推理テイストでありながらも、ホーム・コメディの雰囲気。
正義やモラルよりも、然るべき権利と浪花人情節が優先される世界。
そして、国王に挑戦する一市民の小心で大胆なことよ。
さすが英国というべきか。日本ではとうてい生まれない話だな。

この家族のその後、名弁護士サー・ロバート・モートンのシリーズものが観たい。
ぜひ再演、または続編を。

テディベアもペア。
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