2012年ロンドンを皮切りに世界各地で話題になったニック・ペイン作品。
『TOPDOG/UNDERDOG』などの二人芝居も手掛けた小川絵梨子さんの演出。
初共演。
物理学者のマリアンと養蜂家のローランドの出会いと恋、結婚と別離を、様々な可能性と運命を繰り返しながら描く。
「ピーン」のSEと共に、同じ場面や台詞がリフレインされるが、少しずつ変化し昇っていくのがポイント。
経験値から徐々に関係性がレベルアップしていく様子はゲーム感覚に似ている。
緻密で大胆な演出と構成。
台詞や動線やタイミングなど、出ずっぱりの2人はかなりの集中力と魅力が要求されそう。
鈴木杏さんや浦井健治くんの着替えシーンが愉しい。
杏さんはドレスの後ろチャックを手早く上げたり、髪を結んだり解いたりとこまめ。浦井くんは上半身の逞しさと素足に靴のギャップがカワイイ。浦井くんの服の色がはっきりするのに比べ、杏さんの服がどんどん白っぽくなる。
昨日最終回だった「素敵な選TAXI」の大樹バージョンみたいな話。
ステージ中央にどっしりと居座る大きな樹がタクシーな物体ね。
言葉や会話、物理学や蜂、時間さえも超越してしまうのが人と人との体温、抱擁とキス。
若い人だけが持てる「歩肢」ホシの煌きを感じた。
観た感想も、星の数ほどあるわけだ。
でも、選択肢や「if イフ」が多いのが幸せになるとは限らない。かえって少ないほうが、集中と緊張を伴って臨めるから、幸せにも繋がるのではないだろうか。
舞台『遙かなる時空の中で5』でも、同じ台詞や動きを繰り返してやる場面が出てくるが、再挑戦は一回こっきりなので、主人公は先の失敗を踏むまいと慎重に機敏に考え考え違う可能性に進み勝負に出るから、観てるほうもカタルシスが味わえた。
西洋と和物。
考え方もやり方も違うが、同じ道は二周だけで充分だと思う。
それなのに、テニミュは早3周目。
作り手は、星ノ数ホド、いるんだなぁ。






