昔の『猿の惑星』とは違い、エイプ(チンパンジー、オラウータン、ゴリラ)達がメインの新ストーリー。
3年前の『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編で、前作から10年後の話。
郊外の森に住むエイプ達と、廃墟の街に住むウィルスに免疫力を持った人間達とが、再び闘いの嵐に巻き込まれる。
そのきっかけとなったのが、人間に必要な「電気」で、戦闘を加速させたのが人間が作り出した「銃兵器」。
どちらもエイプに必要ないが、知能と力を持ったエイプが銃兵器を持ったら、という恐怖が描かれている。
エイプ同士が、手話のような手の動きや感応によって対話しているのが面白い。
シーザーは話せるが、他のエイプ達は言葉の代わりの表情が繊細だ。
エイプの首領シーザーと、シーザーと心通わせる人間マルコム。彼ら其々の家族と、彼らの仲間とが交互に描かれ、物語に深みと切なさが湧き上がる。
どちらの家族も傷つかないで欲しいと願う。
電気によって、人間が家族を思い出すように、シーザーがあのウィルとの時を思い出すのは同じ。この時のシーザーは確かに人と化していた。
CG合成や3Dモーションキャプチャーによって、エイプたちの外見から表情や動きまで、とにかくリアル。
エイプと人類とのバトルシーンも凄まじく、其々の立場を超えて圧巻。
だからこそエイプや人間のドラマが真に迫って、現代と重ねて考えさせられる。
「共存できると思った」
ポスターのイラストにも使われた、シーザーとマルコムとの最後の触れ合いに、涙が流れた。
個々人ではこんなにも共鳴し会話できるのに、一部の率いる過激派によって、どうしてこんなに容易く戦争へと突入してしまうのか。
総ての悪は、銃兵器なのではとも思った。
シーザーの声の小原雅人さん、コパの声の三宅健太くんは不動。
人間側吹き替えキャストは新しい。マルコムの宮内敦士さん、エリーの佐古真弓さんが温かく着実。
『ヒストリーボーイズ』で憎たらしい校長役だった安原義人さんは、ここでも過激なリーダーを演じる。

