あたしは、ふと目が覚めた。
あの夢は、なんだったのかわからないけど、でも懐かしい感じがした。
あたしは、難しいことはわからないけど、前がなんだったのか…なんでこうなのかは思い出せた…。
「…そうだ…あたし…あの人にお礼を言わないといけない…」
「お礼?…いつまでも、へんな寝言を言ってないで、さっさと起きな?今日転校初日だろ?遅刻するよ?」
へっ?と隣の声に横を見ると、呆れた顔であたしを見ている麻里姉を見た。
「あ、麻里姉!勝手に入らないでって言ってるでしょ!」
「あんたが、さっさと起きないからお母さんが起こしてきてって…いい加減一人で起きな!」
そう言うと、麻里姉はさっさと部屋を出ていってしまった。