出産予定日です。


でも我が子は本日、生後16日目。



あれ⁈

産まれちゃってる笑‼︎



6月13日、37w3d
基本健診、ノンストレステストともに異常ないとのこと、よかった。
健診にいくたびに不安がひとつ消えて、緊張がひとつ増える。

赤ちゃんは少し大きめ、2900g。
思ったよりも大きくて驚いた。
乳首の形があんまり良くないと言われやや凹んだ。

気にしたこともなかったけどあんまり授乳向きではないらしい。

こんな風にマッサージしておいてねって揉まれて

痛すぎて泣きそうになる笑。





6月14日
部屋の掃除をする。
これからは休みの日には

掃除と産まれてくる彼女の為の場所作りをしよう。

午後からは父の日のプレゼントを買ってなかったから

買い物に行くことに
色々見たけど結局洋服、しかも同じTシャツ笑。

両家でやってる飲み会でお揃いだったら面白いなとか思いつつ。


そして夜は弟の婚約者家族との会食。
ちょっとかしこまった雰囲気に緊張しつつも、お腹いっぱい食べた。


自分の時の会食を思い出したりしてなんだかほっこりしてしまった。




実家に寄りみんなで2次会。


おねいさんが明日誕生日なので、みんなでケーキ食べてお祝い。
甥っ子が歌うハッピーバースデーは英語バッチリで、

でも歌はたどたどしくてかわいかった。

22時頃家に帰ってきた。
気疲れと満腹感に包まれ、あっとゆう間に寝てしまった。




夜中の2時半、
トイレに行きたくて起きる。
いままでトイレに起きるなんてなかったのに、

妊娠後期に一気に増えた。

眠りたい、でもトイレに行きたい‼︎

朦朧としながらトイレに座るとちっとも出ない。

あれ⁇なんでこんなにおしっこしたいのに出ないんだろ。

と思いつつペーパーで拭くと

なんと血が出ていた。

は⁇



へ⁇

はい⁈


これはどうゆうことだ⁇
おしるしってやつか⁇

でも予定日まで2週間以上あるのに⁇

まさか危ない出血か⁇
というかどんどん出て来てる気がするんですけど。
おしるしってちょっとじゃないの⁇

わー‼︎わー‼︎わー‼︎


トイレでひとりパニック‼︎


とにかく落ち着かなければと一呼吸ついて何をしたかというと、

歯磨き。

完全にテンパってる‼︎



だめだ、だめだともう一呼吸。

産婦人科に連絡を入れた。

「あの、出血があるんですけど」


「赤ちゃんは動いてますか⁇」

「あんまり、動いて無いようなんですけど、

普段からそんなにボコボコは動かないんですけど」

「動きがあれば問題ないから、
しばらく様子みてまた連絡ください」
「はい、わかりました」

一気に血の気が引いて眠気が冷めてく。

なにか悪いことしてしまったんだろうか。

ソファに座り、お腹に手をあて神経をお腹に集中させる。

動いて、動いて、動いてください。

怖いから紛らわすためにヨネックスオープンを観る。
田児くんとリーチョンウェイ。
やはり今回も田児くんは負けてしまいそうだ。

30分したところで産婦人科から電話。

「どうですか⁇」

「動いていないような気がするんですけど」

「そうですか、では赤ちゃんの心音など確認したいから

今から来れますか⁇」

「はい30分位で行けると思います」

と答えてはっとする。
昨日の会食で身内が皆ビールを飲んでいたことを思い出す。

もちろん夫もだ。

どうしようと思ったが、
もし危ない事態だったらと考えると怖くなり、

誰かを起こして来てもらうよりこのまま自分で行った方が早いと思い、

病院に向かった。

まだ外は真っ暗で、
車もほとんど走ってない。

この状況がますます不安にさせた。

産婦人科に着いて心音を確認してもらう。

なんだか看護婦さんに会ったら泣きそうになった。

心音が確認出来てまた泣きそうになる。

心音を聞きながらなんとなくお腹に痛みがあることに気づく。

「お腹痛くなる⁇痛みが続くのは30秒位⁇」

「はいその位だと思います」

内診してもらい子宮口が指一本位開いているとのこと。

「先生に聞いてみるね」
と電話してくれる。


「一旦帰って様子みてみて。
痛みが1分以上続くようなら
また連絡ください」

ということで帰ることに。

とりあえず、
我が子の無事がわかってほっとした。

帰り道、もう明るくなっている。

お腹の痛みはやや強くなってる。

家に帰り、
今日きっと出産なると思ったので、
慌てて洗濯やら掃除をした。

子供の服だってまだ洗ってなかった。


そうこうしながらも、
5分間隔で痛みがお腹にやってくる。

こんなに早く痛くなるんだっけ、
陣痛って。

と思いつつ、
寝ている夫に

「大変言いづらいんですけど、陣痛きてます。」

というと、寝ぼけて

「はい⁇どうこと⁇」

といい、起きてきたけれどリビングでまた寝始めた。

「邪魔だから、寝るなら布団戻って寝てください」

というと戻って寝た笑。

なんと心細いことよ。


7時になり、
もう電話しても起きてるだろうと思い、母親に電話する。

「陣痛がきてしまってるんですけど」

「ふえ⁇それは大変だ!すぐ行く」


30分位で母登場。

寝ている夫、
叩き起こされる笑。

ざまーみろ笑。

産婦人科に連絡を入れる。


「痛み1分以上続きます、結構痛いかもしれません」

「じゃあ、9時頃いらしてください」

寝ぼけ気味の夫の運転で産婦人科に向かう。

痛みが来ると、
おしっこが漏れる感覚がある。

もしかして破水してるんだろうか。

こーわーいー。

とか思ってる間に痛みが。

いーたーいー。

ドアとシートベルトつかんで堪える。

夫に話しかけられるも返事が出来ない。



9時半。
産婦人科に着いて、
内診してもらう。

「破水してるから、入院ね。
子宮口は2cm開いてるね」


というわけで陣痛室へ


ってなぜにこんなに早く⁈
まだ2週間以上もあるのにー。



あっという間に痛みは最高潮
息が吸えない、息が吐けない
呼吸の仕方がわからなくなる


「痛い時に口から息を吐くと痛みが逃げるからね、

そのあとはゆっくり鼻から息を吸ってね」

って言われ、やってみるも全然痛みここにいるんですけどー。
吐いた後は酸欠になり、めまいが。

そして呼吸整ったところでまた激痛がー‼︎
たぶん、貞子が出て来る時の「あ」に濁点のついたような声で

唸っていた気がする笑。

陣痛室には付き添いが1人しか入れないので

母親と夫が交代にやってくる。

母親はテンション上がって楽しそう。

どう⁈思ったより痛い⁈とかほら、また来るよ痛みがー。とか言いながら

太鼓のように体をボンボン叩いてくる。

痛えよ怒‼︎

と思いながらもぐっと堪える。

夫はのほほんとサッカー中継。
コートジボワールに1点返されたとかなんとか。

サッカーなんてどうだっていいわっ‼︎

負けられない戦いはこっちだっつーの‼︎

と思いながらも痛みに耐える。



苦しくて痛い‼︎


痛くて苦しい!!


「子宮口8cm開いてるね、
もう全開になるから分娩室移ろうか」


と言われ、分娩台に上がる。

時計をみると11時45分。

あんなに長く感じていたのに。



先生と看護婦さんの会話が耳に入る。

「この子、何人目⁇」

「え⁇初産⁈すごいね」




ありがとうございますっ。

って言ってる場合か‼︎


言われるがままに
息をたくさん吸い込んで、力む。

ドックランで走り過ぎた犬のような呼吸になってしまう。

「ゆっくり吐いて吸って、
いまは力まないで」

と言われるも、
こんなに痛くて力入れずにゆっくり呼吸できるかっ‼︎
と心の中で突っ込む。

たくさん空気吸い込んで、
思いっきり力む。

これを5回繰り返したところで

大きな泣き声とともに
我が子を足の間からはじめて見た。

とたんに痛みも苦しみもなくなり
ふわふわと浮いてるような心地よい気持ち良さがあった。

「はいっ」

と右腕と胸の間に置かれた我が子。

なんだか信じられない。


感動とも違う、
表し様のない不思議な感覚だった。




夫に声をかけられて、初めて涙が出た。



母親に

「よくがんばったね」

と言われ、また涙が出た。





私の子供が生まれたんだ。




その日は新生児室で過ごす我が子

夫が何度も
「赤ちゃんと遊んでくる」
と新生児室に我が子を見に行ったのが面白くて嬉しかった。






そして我が子は今日も


元気に大声で泣き

両手両足をぶんぶんと振り回し

飲みづらい私の乳を必死に飲み

たくさんの排泄をして

たまにヘラッと笑って見せて





気持ち良さげに寝ているのです。