突然、居合の師範から手紙が来ました。居合を止めた者で、少しでも顔を出してみたい気持ちがあれば、気軽に遊びに来てもらいたい、という文面でした。


単純な私はフラフラと道場に行きました。


師範をはじめ、お世話になった先生がた、懐かしい顔ぶれの人たちがいました。師範は私のもとに歩み寄り、久しぶりですねと言いました。


実は私の娘も入門したのですが、結婚してすぐに止めてしまったり、止めてしまった負い目から結婚の報告すらしておらず…何ともまとまりの無い話です。


私の仲の良い、もと校長先生の門人とも話をしました。何とか六段になったが、もう先生は卒業したいと、矛盾な話をしていました。


私は四段です。この日、五段の門人も復帰してきました。私と五段とで刀礼と一本目の技を抜きました。師範と七段の先生から、良いですねと褒められました。


私が居合を止めたのは、居合の技術的な行き詰まりのためでした。私は左利きなので日本古来の武術には向かないです。


頭で考えていても居合は進まないので、家族のような気の合う仲間たちの中に入り直して、ゆっくりと居合をしていこうと思います。


技術的な遅れは、娘の刀でやる事にしました。軽くて短い刀で良いのです。2尺2寸と、成人男性には小さな刀ですけど、良いんです。


結婚して居合を捨てた娘の代わりに、私は頑張ります。