◎とあるリサイクルショップにこれを見つけた時は「何て個性的な操作系とテープ位置なんだ…」と思いつつ一回スルーしたんですよね。
でもやっぱり欲しくなって¥1.000スタートのオークションで戦ったら送料込み1万近くいって惨敗(笑)
またリサイクルショップに行ってオクの半額で買ってきました。
「あなたがたは地上に富を積んではならない。そこでは、虫が食ったり、さび付いたりするし、また、盗人が忍び込んで盗み出したりする。」
この世のものは移り変わりが激しく、巨万の富を築いてもいつしか目減りし、また価値がなくなりやすいものです。宝を持つならば誰にも盗まれることもなく永遠に変わることもない天上の世界、天の父なる神のいます永遠の御国に宝を積むことこそ、最も賢い選択です。人に対して富むよりも神に対して富む者となり、全能なる神の無尽蔵の祝福を引き出すさいわいに与る私たちでありますように。
①カセットデッキ 「TEAC A-400」 (修理後)
1975年発売 当時の価格は¥65.800 DCサーボFGモーター
ワウフラッター: 0.08%(WRMS) 早巻時間: 100秒以内(C60)
周波数特性: 30Hz~13KHz(ノーマルテープ) 30Hz~16KHz(クロームテープ)
S/N比: 50dB(ドルビーON 5~10dB+) 入力感度: 60mV/50kΩ
出力レベル: 0.775V/50kΩ 外寸: 440x155x285mm 重さ: 6.0kg
ヘッド: HDフェライトヘッド テープストップインジケータ ドルビーB
ヒークレベルインジケーター(+6dB)
何と言っても昔のオープンリールレコーダーの様な「ロータリー・ツインレバー方式」が特徴で、直感で操作できますし、ワンアクションで録音スタンバイ状態に入れます。
カセットも90°横置きなので、カセットの様子が良く分かるのがいいですね♪
このデッキのジャンク状態は「ランプ類は点灯するけど全く動作しない」です💦
それにヘビースモーカーだったのか、ボディが真っ茶っ茶だったので頑張ってピカピカにしました。
②それでは修理していきます!
A: 木製のキャビネットカバーを外します。
B: 電源&BIAS回路はヒューズ抵抗とコンデンサーを重点的に点検。
C: 録再切り換えスイッチの接点復活とコンデンサーの液漏れチェック。
ドルビーのICは割と発熱するので、放熱板を付けようと思っています。
D: サーボモーター回路は半固定抵抗の接点&抵抗面のお掃除。
③やっぱりベルトはボロボロ…
A: 電子基板の裏はハンダクラックのチェック。
B: やっぱりメインのゴムベルトは劣化して切れて張り付いてました💦
C: フロントパネルを外しますのでココと…
D: ココと下のネジを外し、録再ダイヤルを外してフロントパネルを外します。
④接点復活とグリスアップ
A: ロータリー・ツインレバーに関する軸やスライド部を綺麗にしてグリスアップします。
ヘッド清掃、ピンチローラーは固かったり、ヒビが入っていたら交換します。
B: スイッチ、ジャック、ボリューム類も接点復活処理をしておきます。
C: イジェクト機構も綺麗にしてグリスアップ。
D: 下側にあるタイミングスイッチも外して接点復活処置をしておきました。
⑤ベルト交換は割と大変です
A: デッキメカを固定しているネジがびくともしなかったので、ラジオペンチで何とか回しました。
B: フライホイールとプーリーを外します。
C: フライホイールにはダストシールとスペーサーが入っていますので、黒の凸側がカセット側、白がフライホイール側になります。
D: こびりついたゴムベルトを頑張って剥がし、フライホイールのベルト取付部とアイドラーゴムの接触面を綺麗にします。
⑥駆動系はここが胆
ベルト類は全て新品に交換し、アイドラーゴムは少し表面を紙やすりで研磨、アイドラーゴムの接触面もエタノールで綺麗にします。
ブレーキゴムも一応綺麗にしておきました。
カウンター部にある停止検出機構のリードスイッチも磁石を回してON/OFFしてるか確認します。(小さな音でチッチと聞こえます)
後ろのメカの軸&スライド部もグリスアップしておきました。
後は組み立てれば完成です。
⑦動きましたーー!!✨
ねんどろいどしずえ: 「必要に応じてアジマス調整、テープスピード、入出力関係のチェックと調整も行います」
管理人: 「ノーマルテープでも割と高域の伸びたバランスの良いサウンドですが、やはりクロームテープの方がより高域の伸びた綺麗なサウンドに感じます♪」
⑧TEAC A-400の操作系
A: 巻き戻し・早送りのレバーを作動している時は右の録再レバーはロックされて動きません。(これは逆も同じです)
早巻が終わるとレバーは戻りませんが、モーターが停止し、「テープストップインジケーターが点滅」して巻取完了をお知らせします。
B: 録再中にテープが終わると、こちらもレバーは戻りませんがピンチローラーが戻ってモーターが停止し、「テープストップインジケーターが点滅」してお知らせします。
C: イジェクトボタンは固定側と可動側を摘まむ感じで作動させますが、このデッキにはソフトイジェクト機構が無いので、強く摘まむとカセットホルダーが激しく飛び出してご老体には良くなさそうでした💦
D: カセットホルダーは更に手で90°まで開く事が出来、ヘッドやピンチローラーのメンテナンス作業時にとても便利です♪
⑨操作系
A: ワンアクションの操作で録音スタンバイ状態になるのはとても便利です。
但しゆっくり動かすとメカ的に音の立ち上がりが悪くなる事もありました。
B: 録音ツマミはLR同時に動かないのはちょっと不便ですね💦
このデッキのドルビーはあまり音がこもらないのは好印象で、デッキによってはやたら音がこもる物があります。
C: イジェクトボタンは優しく(笑)
バイアス、イコライザー独立切換スイッチ(1がクロームテープ)、ドルビースイッチ、入力切換スイッチ。
⑩オマケ画像「メタルテープとカセットインデックス②」
マクセル・メタルテープ「MX」 1979~1991年生産。
手に持つとずっしり重たいですが、今回修理したデッキでは対応していませんw
当時貧乏だったので「メタルテープ」は数本しか買わなかった記憶がありますね。
このテープは未開封だとオークションで¥2.000くらいで取引されているみたいです。
⑪知る人ぞ知るカセットケースのインデックスⅡ
上から2番目のインデックスがあったのは奇跡的(笑)
時代を感じます。
⑫山頂のコーヒー2杯目✨
ねんどろいどしずえ: 「先週も山頂でコーヒー飲んだのに、もう2杯目ですか♪」
管理人: 「あのぅ… 実はいろんな山を制覇しました」(をィ
ねんどろいどしずえ: 「何か嫌な予感しかしませんねぇ~」
◎以上、【個性的なカセットデッキ「TEAC A-400」修理・レビュー】でした!