とあるリサイクルショップのジャンクコーナーに最近はあまり見かけなくなった初期の横置きカセットデッキが置いてありました。

自分が買う条件にヘッドの材質がパーマロイ以外ならと思っていたので、ふとヘッドを見ると「スーパークロニオスヘッド(フェライトヘッド)」!

 

そのままレジへ運んでいました。ニコニコ(笑)

 

 

今日の聖句  マタイによる福音書 6:3 新共同訳

施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。

世渡り上手な人は自分の成果を声高に主張し、人の目を引かない裏方的な作業を疎かにする傾向にありますが、神の民とされた者は人目につかない地道な努力を率先して実践すべきです。なぜなら主なる神は隠れた善行を決して見逃すことなく、むしろ目立たない影の立役者を高く評価してくださるからです。人目ばかり気にして自らを盛る偽善に陥ることなく、この世の人々から受ける称賛よりも、全能者なる神の目にどう映るかに注意を払う私たちでありますように。

 

 

 

①横置きカセットデッキ「Victor CCR-667」

もう51歳になります。にっこり

多くの仲間は天に召され、良く現代まで生き残ってきたなぁ~と思いました。

もちろんメーターランプは点灯するものの、全く動く気配がありません💦

 

 

②「Victor CCR-667」のスペック

1973 1972年6月発売 当時の価格は¥46.800 重さ: 4.6Kg  消費電力: 12W

外寸: 380x116x265mm ワウフラッター: 0.12%  歪率: 2.0%

クロストーク: 60dB  チャンネルセパレーション: 36dB  

S/N比: 50dB(ANRS 59dB)   モーター: DC電子ガバナー

周波数特性: ノーマルテープ30~16KHz  クロームテープ30~19KHz

 

・テープのヒスノイズ低減はドルビーBシステムが一般的ですが、ビクター独自のANRSが初搭載されています。

・録再ヘッドはフェライト材をナローギャップ仕上げにしたスーパークロニオスヘッドを採用。

・ドイツ・シュマーグ社製キャプスタン採用。

・CDS光電式オートイジェクト機構採用 (これが全ての停止でイジェクトされるので、結構メンドクサイですw)

・ヘッドホン出力の2段切替え機能

 

 

③裏ブタを開けました

驚いたのが凄い配線の数…💦

まだ回路が合理化されていない時代とは言え、真空管回路時代の余韻を感じました。汗うさぎ

正直、メチャクチャ整備しにくいです…。

 

 

④どうやら一度修理されている模様

左右のチャンネルで違うトランジスタが使われていました。

とりあえず目視でコンデンサやハンダ付けをチェックしましたが、残念な事に前の方が修理した時に配線の被膜が溶けてパターンと接触していた可能性ががが💦

 

 

⑤録再切替えスイッチの接点復活

スプレー突っ込んでスイッチをカチャカチャします。

でも今までの経験で黒ずんだ接点はなかなか復活しないので、分解して接点を磨くのがベストです💦

 

 

⑥ANRS回路

何だかとっても古そうなICが4個使われています。

ここの録再切替えスイッチ接点も接点復活させました。

 

 

⑦ベルト類も交換

ア〇ゾンで売ってるベルトは幅が位置によって微妙に違っていたり、切断跡があったりと精度がイマイチな物がありますね💦

アイドラーのゴムも劣化しているので、とりあえず紙やすりで軽く皮むきしておきますが、それでもスリップする場合は厚手のゴムシートを円カッターで切って作りましょう。汗うさぎ

 

 

⑧ヘッドとCDS光電式オートイジェクト機構

A: これがクロニオスヘッドで、消去ヘッド、キャプスタン、ピンチローラーは全て清掃します。

B: スイッチの接点も清掃します。

 

C: CDS光電式オートイジェクト機構の検出部は光源だけチェックします。

D: 左がオートイジェクトのソレノイド、右が制御回路。

とにかく可動部はグリスが固まっている事が多いので、全て動きをチェックします💦

 

 

⑨フロントパネルを外します

隠れているネジを探すのが結構大変💦

これだけ外せばフロントパネルが外れます。

 

 

⑩フロントパネルを外す前に

録音ボリュームのツマミとカセットホルダーカバーを外します。

 

 

⑪フロントパネルを外した状態

フロントパネルを外したらお掃除、お掃除💦

とにかくホコリが凄くて予防

 

 

⑫ギャラリー

ねんどろいど由夢: 「クロニオスヘッドってこのヘルメットより硬いのかなぁ…」

 

ねんどろいど音姫: 「そうねぇ~、でも管理人によると、今までフェライトヘッドが割れていたものを一度だけ見た事があるそうです」

 

管理人: フェライトヘッドの耐摩耗性はピカイチなんですが、やはり後に登場したセンダストやアモルファスに周波数特性で勝てずに消えていきましたね。

 

 

⑬ANRS  (AUTOMATIC NOISE REDUCTION SYSTEM)

がくぽ: 「吾輩が不快なノイズをぶった切るでござる!」驚き

 

リリイ: 「やめるのです殿!!  電気信号は刀では切れませんし、感電して黒焦げになりまする!!」真顔

 

管理人: 後にドルビーCに対抗すべく、スーパーANRSが登場しましたが、最終的にはビクターもドルビーB/Cを採用したと思います。

 

 

⑭整備後

ねんどろいど澪: 「走行系はバッチリでしたが、やはり録再系の回路はどこかがおかしいみたいで、左チャンネルのメーターあまり振れず&右チャンネルは暖まると音が歪ます💦」

 

管理人: でも録音・再生とも予想以上に音質が良くてちょっと驚きました。ニコニコ

実は再生する様子と自動イジェクトしてフィギュアが飛んでくw様子の動画も撮ったんですが、Youtubeのアカウント忘れてこの記事に貼る事ができませんでした💦
スミマセン
魂が抜ける

 

 

☆オートイジェクトの様子

アーニャファンの方には申し訳ないですが💦

 

 

☆再生の様子

スピーカー「ヤマハ NS-10M」からニコンJ5の内臓マイクで拾った音源になります。

カセットはとりあえず親が使っていたこれを(笑)

録画中に息を止めていたので、最後に鼻息が入ってしまいましたがw

 

 

 

◎以上、【オーディオヘリテージ「カセットデッキ Victor CCR-667」分解整備】でした!  ニコニコ