◎浜松にある普通のリサイクルショップのジャンクコーナーに珍しく「OLYMPUS PEN-S」が1K円で売っていたので買ってきてしまいました。
外観は汚く、ファインダー&レンズはカビ、巻き上げできず&シャッター降りずとなかなか重症💦
しかもこのカメラは整備に関してブービートラップがメッチャ多いので注意が必要です。
今回は分解整備した時に、外したレンズをヘリコイドマウントアダプターと吸盤オープナー(笑)を使い、「ニコン1 V1」に取り付けて作例も撮ってみました。
信仰の創始者また完成者であるイエスを見つめながら。このイエスは、御自身の前にある喜びを捨て、恥をもいとわないで十字架の死を耐え忍び、神の玉座の右にお座りになったのです。
私たちが真に意義のある人生を送る秘訣は、私たちに信仰者のお手本を身をもって示してくださった主イエス・キリストの生き様に倣うことです。この世の繁栄や快楽に心を奪われることなく、忍耐と希望をもって困難や試練を耐え忍ぶ者は、来るべき御国では神と共に永遠に生きる栄光のからだをいただくことができますから感謝いたします。
①オリンパス「OLYMPUS PEN-S」(ハーフカメラ)
1960年6月発売 当時の価格は¥8.800(ケース付き) 重さ: 390g(実測)
レンズ: D.Zuiko 30mm f2.8 (3群4枚 テッサータイプ) 外寸: 105x67x48mm
シャッター B・8~1/250s (COPAL-X) フォーカス: 目測(0.6m~無限遠∞)
ブライトフレームファインダー 露出計は無し 開放値: f2.8 最小絞り: f22
②それでは分解清掃していきます
A: 焦点距離を∞にしたらフォーカスリングのイモネジ3個を緩めて外し、ヘリコイドに無限遠位置のマーキングをしておきます。
その位置からヘリコイドが止まるまでの回転数をメモします(1回転いかないです)
B: そのままヘリコイドをゆっくり慎重に回し、外れる瞬間の位置をマーキングしておきます。
C: ロックリングを外し、ヘリコイドからレンズユニットを取り外します。
組み立てる時は絞りを開放にして指標をf2.8にして組み立てます。
D: 前群レンズユニットを反時計回りに回して外すと絞りリング枠から外せます。
③レンズのお掃除
A: 参考として、組み立てる時は絞り連動ネジを溝に入れます。
B: 外したレンズと絞りを清掃して組み立てますが、前群レンズが付いていない状態だと絞りがバラバラになるので注意して下さい💦
C: 軍艦部カバーを外す為、まずサイドのネジを外します。
D: フィルム室カバーはロック回して引くと丸ごと外れます。
④軍艦部カバーの取り外し
A: こんな感じでスライドさせて外します。
B: 巻き戻しレバーのネジと板バネを外します。
C: フィルム室の軸をドライバーなどで固定し、巻き戻しレバーを反時計回りに回して外しますが、外した瞬間に付いてる部品がバラバラになりますので注意してください💦
D: 巻き戻しレバーの一番上のワッシャには取り付け方向がありますので注意してください。(画像参照)
⑤軍艦部カバーの取り外し
A: レバーを外すとネジが見えますので、2本とも外します。
B: フィルムカウンターのダイヤルネジは逆ネジになっているので注意してください!
C: ホットシューのカバーの奥を持ち上げる感じで引き抜き、見えたネジを外します。
そして軍艦部カバーを取り外します。
D: 軍艦部カバーを外したら、シャッターボタン&バネ、フィルムカウンターの指針とワッシャ2枚を外しますが、組み立てる順番と指針の凸を上にするのを忘れないで下さい。
⑥ファインダーの清掃
A: まず鉄と紙の遮光板に付いている接着剤にアセトンを塗布して柔らかくします。
B: 慎重に鉄と紙の遮光板を外します。
C: ファインダーを完璧に奇麗にするには前のガラスと一枚目のレンズを外す必要があり、ここもアセトンで接着剤を柔らかくしておきます。
ファインダー清掃の鬼門はハーフミラーで、この面の蒸着は簡単に剥げますので、出来れば清掃は避けるか、水で湿らせた柔らかい綿棒で軽く吹いてすぐにブロアするのが良いです💦
D: 接着剤が柔らかくなったら慎重にガラスとレンズを外して清掃します。
⑦巻き上げ機構の整備
A: 巻き上げダイヤルを固定しているネジは逆ネジになっていますので、外す時は時計回りに回します。
B: フィルムカウンター目盛りの下に付いている丸い板バネには取り付け方向がありますので厳守して下さい。
C: 各パーツを点検・洗浄・グリスアップしますが、カム板にも取り付け表裏があるので注意してください。
D: リンク類の点検・グリスアップの時、固定ネジはリンク板の厚みに合わせて違いがありますので注意して下さい。
あと巻き上げダイヤルを取り付ける時はノッチを引っ掛けるのを忘れないで下さい。
⑧レンズシャッターの取り外し
A: 右側の貼り革を剥がし、見えたネジ2個を外します。
B: 接点の付いたボードを外します。
C: レンズシャッターを固定しているネジ4個を外しますが、何とこのカメラはここが緩んでいました💦
D: レンズシャッターを外します。
⑨外したレンズシャッターの整備
A: 今回は時間が無いのと、割と快調に動くので、ホワイトガソリンにオイルを5%混ぜた混合油で洗浄&潤滑を行います。
ドブ漬けしたら取り出してシャッターを30回ほど切り、またドブ漬けするのを数回繰り返します。
B: 取り出して乾燥させたら、シャッター羽根にエタノールを数滴垂らします。
C: ブロア&エタノール数滴垂らしを繰り返し、奇麗になったらシャッターテストをします。
本当はシャッター羽根だけでも分解して奇麗にするのが理想ですが、今までこれで調子いいので様子見ですね💦
あとは逆の手順で組み立てれば完成です。
D: しかし世の中甘くはなかった…
組み立てたらまだ巻き上げが絶不調&シャッターも動きが悪い💦
⑩もう一度レンズシャッターを点検するも…
原因が分からず困ってしまいました💦
でもこの画像を見て、修理のプロなら「あ~、あの部品が無いね」…と言うでしょう。(後から自分も分かりました)
⑪たまたまブロアで吹いたらこんな部品が落ちてきたんです
この米粒ほどのカラーがポロっと落ちてきたんですよね…
どうやらこの部品はシャッタースピード調整リングが緩むと脱落するらしいです。
しかもこれが取れると巻き上げ不調になるばかりか、シャッターにも影響が出るっぽい💦
⑫本来付いている場所はここ
この部品は分解の際に紛失に要注意ですし、使い込んだカメラはシャッタスピード調整リングが緩んでいる事が多く、その為に脱落している可能性が高いです💦
⑬因みにこのカメラはシャッタスピード調整リングがガタガタに緩んでました💦
ガタガタになる原因はこのギザギザの薄いナットなんですが、多くのカメラは緩み止め機構(半月ネジ)が付いているのが普通なんですよね…
でもこのカメラは付いていませんでした。
もし巻き上げ&シャッター不調な時はこの部分を点検すると良いです。
もちろんこれで組んだら絶好調になりましたよ~! ✨
⑭OLYMPUS PEN-Sの「D.Zuiko 30mm f2.8」の作例
使用カメラは1インチセンサーミラーレスカメラ「ニコン1 V1」で、このカメラはハーフカメラなのでAPS-Cくらいのミラーレスが最適かなとは思います💦
このレンズは絞りが組み込んであるんですが、今回はヘリコイドマウントアダプター&吸盤オープナーに嵌め込んだので調整ができず💦
しかもf8固定にするつもりが気づいたらf5.6になっていたので、画像㉒まで全てf5.6になっています。
あとこのレンズは前玉の拭き傷が酷いのでコントラストを上げています。
⑮幹
何となく撮っちゃう幹。
⑯木から生えてる謎の草
ノキシノブって言うんですね。
⑰遊具のハンドル
何か昔の潜水艦の映画を思い出してしまいます。
⑱道
⑲サービスエリアにて
⑳はなまるうどん
何故かうどんって晩には食べたくない自分です💦
㉑都会
前玉が傷だらけで逆光に弱いのが残念な一枚💦
㉒玉ボケ
ここからマウントを分解して絞りを開放f2.8にしました。
割と口径食が少ないです。
㉓ス〇ロー 開放f2.8
くらやはまよりちょっとお高いけど、味はしっかりしていますね。
㉔ブツ撮り(セガ リコリス・リコイル ちょこのせ プレミアムフィギュア “錦木千束”)
f2.8開放
ある意味「自撮り」です(笑)
㉕f8.0
ピントは「OLYMPUS PEN-S」の文字に合わせています。
64年前のレンズとしてはかなり優秀な感じで、ハーフカメラ故にフィルム粒子の粗が出易かったのが勿体ないくらいですね💦
前玉に傷が無ければもっと良い写りをすると思いました。
◎以上、【「OLYMPUS PEN-S」分解整備・「D.Zuiko 30mm f2.8」作例】でした!