◎以前とあるリサイクルショップのジャンクボックスに¥980で転がっていたタムロン「TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF]」を買ってきたのですが、最初はちゃんと動いていたのに暫く使っていたら望遠端でレンズエラーが出るようになり、しまいにはズーム全域でレンズエラーが出るようになってしまいました。
この症状を見てすぐに自分はAFズームレンズにありがちなフレキシブルケーブル断線だと思い、レンズを分解してみたらやっぱりビンゴ!!
おそらくこのレンズでエラーが出やすいのはこのキャノンマウントだけだと思います。
何故なら電磁絞りのフレキシブルケーブルだけが無理に曲がった取り回しになっており、他社マウントはこのケーブルが無いからです。
残念ながらこの曲げ方だとおそらく故障が頻発している可能性が高いですね…
☆今日の聖句 マタイによる福音書 6:14 (口語訳)
もしも、あなたがたが、人々のあやまちをゆるすならば、あなたがたの天の父も、あなたがたをゆるして下さるであろう。
①タムロン「TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF] (A16)」キャノンEF
2006年5月18日発売 税込¥57.750 焦点距離: 17-50mm 開放値: F2.8
レンズ構成: 13群16枚 最短撮影距離: 0.27m(ズーム全域) 絞り羽根枚数: 7枚
最大撮影倍率: 1:4.5(50mm 0.27m) 外寸: 83.2x92.6mm フィルター径: 67mm
重さ: 440g 最小絞り: F32 付属品: 花形フード APS-C専用
②タムロンA16を分解していきます。
A: ズームを望遠端にして後玉の隙間に指を入れて引っ張り、マウント面のカバーを取り外します。
そして電子接点の小ねじ2個を外します。
B: マウントを外したらスペーサーを外します。
基盤のフレキシブルケーブルをカプラーのロックを引いて3本取り外し、基盤を固定している2個のネジを外して基盤を取り外します。
そしてAF/MFスイッチを後ろから押しつつリンケージが入っている位置を確認しながら取り外します。
C: マウントの下駄にあるスライダーを位置マーキングして取り外し、下駄を固定している4個のネジを外したらマウント下駄を取り外します。
D: AFモーターユニットを固定している2個のネジを外し、ユニットを引き抜きます。
③フレキシブルケーブルの取り出し
A: これがAFモーターユニットですが、組付け時の調整は必要ありません。
B: これがEMD(電磁絞り)をコントロールしているフレキシブルケーブルで、かなり狭い隙間にフレキシブルケーブルを曲げて入れています。
(これだとかなりフレキシブルケーブルにストレスが掛かります)
なのでフレキシブルケーブルを固定している金具の根本が怪しいと思いました。
C: フレキシブルケーブルを断線させないよう慎重に金具から剥がしました。
D: 画像では分かりにくいですが、やっぱり金具の根本部分のフレキシブルケーブルが断線しています…。
ネットでこのフレキシブルケーブルが売られていないか確認するも、見つかりませんでした💦
④ならばハンダ付けするしかないっ!
レンズを固定し、丁度良い高さの台にフレキシブルケーブルも固定します。
とりあえずフレキシブルケーブルの被膜をデザインナイフで削り取りました。
⑤ハンダブリッジ…
なるべく小さくハンダブリッジしたつもりですが…
ここは曲がる部分なので耐久性は期待できないでしょう。
なので自分は金具の固定部分をフリーにし、あまりフレキシブルケーブルが曲がらないように加工しておきました。
もちろんズーム時にフレキシブルケーブルを噛み込む危険がありますので、何度も固定位置を調整し直しました。
フレキシブルケーブルがあまり曲がらないようにしたので、これでまた暫く使えると思います。
そしてレンズを元通りに組み立ててカメラに付けたらちゃんと動作しました。
⑥「TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF] 」の作例
使用カメラはこれまたジャンクで買った「キャノン EOS KISSx4」です。
17mm f2.8開放
⑦36mm f2.8開放
36mmの開放ならこれくらいの被写界深度があります。
⑧市電「T1000形 ほットラム」
50mm F8.0
⑨銅像
38mm f2.8
⑩市電「クックマ号」
47mm F8.0
⑪パソコンショップ
17mm F8.0
自作パソコンの電源が死んだので買いにきました。
⑫とある交差点
37mm F8.0
⑬天竜浜名湖鉄道
22mm F8.0
⑭花
50mm F5.6
このレンズは接写の開放だとピント位置が掴みにくかったです。
⑮知波田駅
22mm F8.0
⑯
17mm F2.8開放
⑰夕暮れ
29mm F2.8開放
⑱ブツ撮り
50mm F2.8開放
コントラストのハッキリした平面の部分なら何とかピントを合わせられます。
このレンズの望遠端の最短撮影距離での絞り開放はちょっとシャープネスが低いですね。
純正のF2.8通しのレンズは高価なので、このレンズのコストパフォーマンスは高いと思います。
暫く使ってみようと思いますが、もしまた壊れたら報告しようと思います。(笑)
2024/05/23 P.S. またフレキシブルケーブルが断線したみたいなので、別のレンズとニコイチしました💦
その記事はコチラになります。
◎以上、【タムロン「TAMRON SP AF17-50mm F2.8(A16) 」レンズエラー&フレキ修理】でした!
尚、まだ多忙な日々が続いていますので、ブロ友さんへのご訪問が不定期になる事やコメント欄を閉じさせて頂いています💦