キャノン「FD50mm F1.4 S.S.C. (I型)」をちょっと分解清掃、ちょっと作例

◎今回はとあるリサイクルショップのジャンクコーナーに転がっていた1973年3月発売の「FD50mm F1.4 S.S.C. (I)」を簡単に分解清掃し、ミラーレスカメラでの作例を載せてみました。

「FD50mm F1.4」って割と後玉のコーティングが痛んでいる個体が多いので、もし後玉のコーティングが痛んでいたら避けるのが無難です。

☆今日の聖句　ローマ人への手紙 15:4 (口語訳)
これまでに書かれた事がらは、すべてわたしたちの教のために書かれたのであって、それは聖書の与える忍耐と慰めとによって、望みをいだかせるためである。

①キャノン「FD50mm F1.4 S.S.C. (I)」

発売年月: 1973年3月　発売時の価格は￥25,500　レンズ構成:6群7枚

絞り羽根枚数:8枚　　　最小絞り:f16　　最短撮影距離:0.45m　　質量:350g

最大撮影倍率:0.145倍　フィルター径:55mm　　最大径x長さ:67 x 49mm 　　

Ⅱ型は価格が￥6.500も上がり、重さは45g減、長さは1.7mm小さくなって、外観の違いは絞りリングのロックボタンがメッキになっています。

②複雑な構造のマウント外しから始めます

A: まずマウントの回転をロックしている矢印のパーツを押し、マウント部をネジが3個見える位置まで回します。
B: 大きい方の絞りピンを反時計回りに回してロックし、見えたネジ3個を取り外します。

C: マウント部をゆっくり慎重に取り外し、制御ピンの位置関係をしっかり観察しておきます。
D: マウントを外したら小さな制御ピンとスプリングを外すのを忘れない様にします。

③各レンズの清掃

A: レンズとスペーサーの向きをマーキングしながら外し、各後群レンズを清掃します。
B: 絞りを点検し、動きが悪かったり絞り羽根が油まみれになっていたら全分解して絞り羽根を清掃する必要があります。

C: 銘板を吸盤オープナーで反時計回りに回して外します。
D: 前群レンズを外して各レンズを分解・清掃したら、しっかり埃をブロアして組み立てます。

④マウントの組み立て

A: まずマウントを組み立てる前にここのカムがこの辺りに乗っている事を確かめます。
赤丸の部分に入っていると絞りが正常に動作しません。
FDレンズを分解すると知らないうちにカムが山を乗り越えてしまう事が多いです。
B: マウントの大きい方の絞りピンがここにあるのを確認し、絞りリングを「A」にセットします。

C: 赤丸部の小さなピンを組付け、各絞り駆動ピンを丸印に入るように組み立てます。
D: マウントの小さな穴に小さいピンに入っている事を確認し、マウントを左右に小さく回転させてマウントと本体に隙間が無いのを確認したらネジを取り付けて完成です。