ひかわきょうこ
坂田靖子
青池保子
高校に入った1980年、春
クラスにM君というマンガ好きが居て
互いにマンガと映画の話が好きだと分かって意気投合、卒業までよく遊びまわったのだけど
遊び回る場所の大半が神保町の書店街で
マンガ、映画、絵画、浮世絵の専門店を放課後ウロウロしたもんです
そのM君、マンガは玄人はだしの巧さで同人誌の即売会にも夏・冬と参加していて
よく少年マンガを引き合いに出しては「あんなマンガ読む必要無い」と、当時の人気作家の絵をサラサラっと黒板に描くと、その特徴をし赤のチョークで指摘しては最後にでっかい✖️を付けてしまうのだった
あだち充、高橋留美子などはいつも槍玉に挙げられていたのを覚えている
そんな彼が、マンガ専門の書店で勧めてくれたのが
ひかわきょうこ「千津美と藤臣くん」シリーズの第一巻で、以後は勧められた作品や此方が見つけた作品を評価しあったものです
自分で読みたいと思って購入し、我が家のお気に入り作家になった坂田靖子「バジル氏の優雅な生活」は19世紀ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に、プレイボーイの貴族が小さな事件や出来事に巻き込まれる作品集で、時代背景が若干ズレはするもののカズオイシグロが「日の名残り」で描写した英国貴族の暮らしぶりを堪能する10年ほど前に
少女マンガには見事な英国貴族の生活が描かれていました
そして、青池保子の代表作「エロイカより愛をこめて」の見事な娯楽タッチと時代性
80年代前半は特に冷戦下という背景から、作品には鮮やかに緊張と緩和が鏤められていて面白く展開しています
英国紳士で泥棒の(エロイカ)本人より、西ドイツ時代から彼に振り回されてきた鉄のクラウスことエーベルバッハ少佐に人気が集中して、途中からはエーベルバッハの受けた密命にエロイカがちょっかいを出したり協力したりの展開になってゆきますが
ま、この辺りは好き嫌いがあるかもしれません
他にも「ガラスの仮面」「パタリロ!」などを買い求めた高校3年間
最近はすっかり少女マンガから離れてますが
たまに「ガラスの仮面」の話題などを耳にすると、ハッ!とあの頃を思い出す自分と向き合う事になったりします
昔発売されたドラマLP(レコード)だそうです
エロイカを野沢那智さん
エーベルバッハを中田浩二さん
KGBのスパイ(子熊のミーシャ)を森山周一郎さんが務めた懐かし声優ファン必聴盤です
( ^ω^ )