映画感想「バルカン超特急」 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

映画・マンガ・小説・芝居・テレビに動物
そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

『バルカン超特急』


ヨーロッパでも秘境扱いを受けていたバンドリカ国経由でイギリスへ帰ろうとしていたアイリスですが

帰れば独身生活は終わりを告げ、結婚〜新婚生活という不自由な幸せを受け入れなくてはなりません


隣室の老婦人と聴いていた、窓下のセンチなメロディも、上の階で始まった優男の素っ頓狂な演奏で台無しになり

さて、その極め付けが

翌日頭に落ちてきた鉢と、その介抱を列車内でしてくれたあの、先夜の老婦人が雲を霞と車内から消えた不思議

乗り合わせた人から知らぬ存ぜぬと老婦人の存在から否定されたアイリス

頼みの綱はあの優男の意外なる紳士ぶり


さて、2人の迷探偵は果たして老婦人失踪の謎を解けるでしょうか

アルフレッド・ヒッチコック監督、英国時代のユニークなるミステリーの

始まりです


ま、ユニークなんですが

かなり都合がヨロシイので、老婦人発見からあとは見所があまりありません

ユーモアと恐怖の見事な合わせ技を得意としたヒッチコック作品ですが、この時代はまだ緩急といった展開の見事な時間調節がイマイチなのと

撮影時の国際背景もあり、イギリス映画という事を承知していても、かなり大甘の身贔屓になっているのは、さすがに白けたりもしました


まあまあ、といったところでした