大恐慌と禁酒法に、生きる術とせめてもの慰みを奪われていたアメリカで
殺人と強盗を繰り返して各州の警察を翻弄し
無責任な人々から義賊扱いをされてもいた犯罪者
ボニーとクライドの生き様を描いた
これが(アメリカン・ニューシネマ)の先駆けと言われている犯罪映画です
もっと古臭く感じるかな、と思いながら久しぶりに見たんですが
行動を制限され、酒を飲むなと言われている現状が
その深刻さに差はあっても
なるほど、歌舞伎町に渋谷にボニーとクライドは大勢いるのかもなと思いながら
その壮絶なラストシーンにため息をつきました
フェイ・ダナウェイの可愛さ格好良さに、実在のボニーに憧れた人々もいたという心理も感じて
やはり凄い作品です
ウォーレン・ビーティーの兄貴役で現れるジーン・ハックマンは有名ですが
運転手役のマイケル・J・ポラードや
車を盗まれるアベックの男性がジーン・ワイルダーなんて辺りに
この暗く切ない青春映画の、ファンとしての光明を見るようで嬉しかったです
監督はアーサー・ペン
本作でアメリカン・ニューシネマの寵児のように評価されますが
実はこれ以前の
「左利きの拳銃」を母ちゃんが大好き
「奇跡の人」をオジサンがベタ褒め
そして私は「逃亡地帯」をたまたまテレビで見てぶん殴られる様な衝撃を受けました
チャンスがあればご覧ください