映画感想「俺たちに明日はない」 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

大TOKYOしみじみ散歩日記

お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

映画・マンガ・小説・芝居・テレビに動物
そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

『俺たちに明日はない』(1967)

1930年代の初頭

大恐慌と禁酒法に、生きる術とせめてもの慰みを奪われていたアメリカで
殺人と強盗を繰り返して各州の警察を翻弄し
無責任な人々から義賊扱いをされてもいた犯罪者

ボニーとクライドの生き様を描いた
これが(アメリカン・ニューシネマ)の先駆けと言われている犯罪映画です



もっと古臭く感じるかな、と思いながら久しぶりに見たんですが
行動を制限され、酒を飲むなと言われている現状が
その深刻さに差はあっても
なるほど、歌舞伎町に渋谷にボニーとクライドは大勢いるのかもなと思いながら

その壮絶なラストシーンにため息をつきました

フェイ・ダナウェイの可愛さ格好良さに、実在のボニーに憧れた人々もいたという心理も感じて


ウォーレン・ビーティーの兄貴役で現れるジーン・ハックマンは有名ですが
運転手役のマイケル・J・ポラードや
車を盗まれるアベックの男性がジーン・ワイルダーなんて辺りに
この暗く切ない青春映画の、ファンとしての光明を見るようで嬉しかったです

監督はアーサー・ペン
本作でアメリカン・ニューシネマの寵児のように評価されますが
実はこれ以前の
「左利きの拳銃」を母ちゃんが大好き
「奇跡の人」をオジサンがベタ褒め

チャンスがあればご覧ください