映画感想『海辺の映画館 キネマの玉手箱』 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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映画感想「海辺の映画館 キネマの玉手箱」『海辺の映画館 キネマの玉手箱』(2019)リンクosanpotokyo.amebaownd.com

『海辺の映画館 キネマの玉手箱』(2019)



広島は尾道

その海辺にある映画館(瀬戸内シネマ)は本日が完全閉館日

長きにわたるご愛顧にと、ラストオールナイトは(日本の戦争映画大特集)


映画始まる夜となり、一転俄かにかき曇り

雷鳴轟き稲光り

ピカッ!と光り映画が止まって驚いた

小島から映画館へお手伝いに来ていた希子ちゃんが、なんとスクリーンの中に!

ホンノリ彼女に恋心を抱いていた毬男を含む3人の若者は、摩訶不思議な今を楽しむように希子ちゃん救出へと映画の世界へ飛び込んでいきましたが


そこはフィクションとはいえ戦争映画の世界

3人は戊辰戦争のど真ん中へと現れてしまいます



3時間です

intermissionが半ばにあるというイタズラも、レンタルだとリアルに役立つ

間もなく頻尿世代へ突入の中老人には


なんとも刺激的な作品でした


映像によるイマジネーションの放出を常に怠らなかった大林宣彦という

昭和〜平成を彩った名匠の


優しき愛に包まれた

これは予言の書か、それともファンタスティックな厭戦映画か


右に傾いだ人は舌打ちし、左に傾いだ人は無関心なんて!そんな事にだけはならないようにと

映画はファンタジーと愛に守られて厭戦を謳う


しかして、そこに横たわる矛盾のイヤらしさ


厭戦・反戦結構ですが

人が好きだと、ナショナリストも好きですか

人殺しを、性犯罪を、差別をする人を愛せますか?


そう愛は辛く切ないのだ。男女の仲に限らず

他人を信じ、愛する切なさを知る事が


未来を見据える力になるよと映画は語る

語りすぎるほど饒舌に、噛んで含めるように平和の礎になろうとしている


映画を信じているからこその絶筆


矛盾を払い退け、映画に賭けた信念


らしくもあり、らしくもなし

実に遺作らしい力強さを備えた一作です大林宣彦監督『海辺の映画館-キネマの玉手箱』予告編大林宣彦監督が地元・尾道をメインにロケを行った新作。日本の戦争映画特集を流すスクリーンの世界にタイムリープしてしまった3人の若者を描く。厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲(新人)、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子らに加え、小林稔侍、高橋幸宏、尾美としのり、武田鉄矢、南原清隆、片岡鶴太郎、柄本時生、稲垣吾郎、蛭子能...リンクyoutu.be


出演

厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦

吉田玲、成海璃子、山崎紘菜

常盤貴子、中江有里

小林稔侍、高橋幸宏

  ・

渡辺裕之

白石加代子

犬塚弘

中野章三(中野ブラザース)

  ・

尾美としのり、村田雄浩、武田鉄矢

稲垣吾郎、南原清隆、柄本時生

ミッキー・カーチス、有坂来瞳、蛭子能収

片岡鶴太郎、品川徹、入江若葉

手塚眞、犬童一心、根岸季衣

本郷荘二郎、笹野高史、長塚圭史

渡辺えり、窪塚俊介、川上麻衣子

  ・

大森嘉之、満島真之介

浅野忠信、伊藤歩  ほか