クリフォードは私立に通う高校生
でも新学期早々、彼は公立校への転校をパパに切り出された
お利口さんばかりでモヤシっ子を育成している私立高校を、パパもお婆ちゃんも決して彼の為にはならないと心配したんだ
そうじゃなくても家族は今、パパが老舗ホテルの支配人になったお陰で普通以上の生活をさせて貰えている。クリフォードにはまだそんな生活に馴染んでほしくないという願いが込められていたんだね
でも、ダウンタウンにある学校は違い過ぎた
お約束のように現れた不良グループ。そのリーダーのムーディーにクリフォードは目をつけられたんだ
彼は少年版のマフィアみたいなもので、相手を見定めると脅しをかけては金品を巻き上げるとんでもないワルだった
そんなある日、教室の空いている席に大きな身体の男子生徒が入ってきて座ったんだ
不登校が続いていたのでクリフォードは知らなかったんだけど
…彼は殺人を犯しているんだ
…いや、女性教師を襲ったんだよ
…違う違う、ヤクの売買をしてるんだ
まあ、よく無い噂しか出てこない彼
でも、クリフォードは彼に興味を持った
だって、ムーディー達にロッカーへ閉じ込められた時に扉を開けて助けてくれたし、トイレで絡まれていた時には彼が現れただけでムーディー達が立ち去ったくらいだ
こうしてクリフォードのリンダマンへの接触が始まり
クリフォードの大人びた打算が、リンダマンの誠実さと他人には言わない悲しみによって打ち砕かれ
良い意味で若々しくなってゆく展開が素敵です
実はムーディーとクリフォードの生き方は大人びているという意味では表裏一体
これは私も当時経験していた、大人びた子が年相応の人生の輝きを取り戻す青春映画でした
さて
この映画、日本公開は1981年の春
マット・ディロン(ムーディー役)が注目され、このあと日本では「初恋物語」(未見)のあと、83年の「アウトサイダー」で一気に人気に火がつきました。個人的には「テックス」(82)の田舎の青年役も好きでしたね
他にも「フラッシュダンス」で人気の出たジェニファー・ビールスや(左から2人目)
でも、私はリンダマン役のアダム・ボールドウィンが印象的でした
この人は活躍するだろうと、高校生の背伸びしたがり映画ファンは感じたんですが
このあと音沙汰なしで忘れてました