『サザエさんの結婚』(1959)
東京の閑静な住宅街に住む磯野家
長女のサザエさんは間もなく恋人のマスオさんとの結婚を控えて最近は落ち着きも出てきたようですが
周りの結婚ラッシュにちょいと焦りも感じておりました
居候していた親戚のノリオが学生結婚するとか、マスオの会社の社長さんの息子が婚約したとか
先を越されたり仲良しぶりを見せつけられたりなんですが
そこは持ち前の明るさがあるサザエさん
新しい居候で東宝ニューフェイスの平目スナ子さんのお誘いでワカメと連れだって撮影所へ遊びに行ったり
マスオさんと結婚式に招待されて
別の式に出たりと、賑やかさには事欠きません
やがてマスオさんの東京転勤が明らかになり、2人は新居探しを始めるのですが
1956〜61年まで10作作られたシリーズ
私は今回この「サザエさんの結婚」が初めて全編通して見た唯一のシリーズなんですが
昭和30年代には比較的作られていた(和製ミュージカル)の一つとして楽しめました
ま、歌うのはヒロインを演じた江利チエミと平目役の雪村いづみ
そして御用聞きで時折現れる
ダークダックスが殆どですが
十分楽しめるものでした
昭和半ば、しかも(オリンピック前)の東京の住宅地を見ていると、私が育った南荻窪周辺の光景ととても感じが似ていて懐かしかったです
妙に豪華なキャストで楽しむコメディタッチのホームドラマ
サラリと見るには申し分ない楽しさでした
昭和34年・東宝
監督〜青柳信雄
脚本〜笠原良三
音楽〜神津善行
出演
江利チエミ
小泉博
藤原釜足/清川虹子
雪村いづみ
白川由美/安西郷子
藤木悠/平田昭彦
柳家金語楼/アチャコ
浪花千栄子/藤間紫
森川信/若水ヤエ子
三木のり平
志村喬
※キャストにある(若水ヤエ子)
彼女は女エノケンの異名をとる程のコメディエンヌだったそうで、本作でもワンシーンのみの出演ですが強烈な印象を残しています