映画感想「アリババと四十人の盗賊」 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

映画・マンガ・小説・芝居・テレビに動物
そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

『アリババと四十人の盗賊』(1944)


バグダッド国は窮地に立たされていました
辺境の国モンゴルから土煙りと共に現れたフラグ=カーン率いる蒙古の大軍が国を蹂躙し、今まさに国王カリフの命を奪わんと迫っていたのです

一人息子のアリに王はその証である飾り物を授け、都落ちをしようとしましたが
信じていた腹心の大公に裏切られ命を落としてしまいます

大公の娘アマーラと将来の約束をしていたアリでしたが、命からがらその場を逃れ砂漠へと足を踏み入れます
疲れと喉の渇きがピークに達し、今にも倒れそうなその時
巨大な岩戸が音を立てながら開き、大勢の馬に跨った男たちがどっと砂漠へ駆け出てゆくではありませんか
最後に現れた男が岩戸にむかい
(閉じよゴマ!)
と叫ぶとあら不思議。岩戸はまた大きな音を立てながら閉まったのでした

隠れてこの光景を見ていたアリは早速、呪文を応用してみます
(開けゴマ!)
子供の頃に読んだ原作とは設定が大きく変えられていて、やはり太平洋戦争下での作品という事でしょう

少年アリは盗賊の首領、オールド・ババから(ババ)の名を授けられ
やがて
アリババと名乗り、蒙古に占領された街で盗賊を働き貧困に苦しむ人々を救う義賊として讃えられてゆきます

盗賊のリーダー格になったアリと仲間たちが馬上で歌うとか
クライマックスの剣の舞とか
アクションシーンとは別の見所も楽しいです

ヒロインのアマーラ姫を演じたのが
マリア・モンテス
1940年代を中心に活躍したドミニカ出身のスター
綺麗です❤️
アリ・ババ役はジョン・ホール
彼はジョン・フォードの「ハリケーン」(1937)がありました
美人女優の相手役として活躍した二枚目スターのようです

日本では戦後に公開されています
総天然色の賑やかな冒険活劇を、当時の日本人はどう感じながら見たのかな
なんて思いながら楽しみました