ハンバート・ハンバートの人生は少年時代に幕が下りていました
愛しい人を失った彼の傷はそれほどに
歳を重ね、イギリスでの生活に見切りをつけアメリカのニューハンプシャーに教員の職を得たハンバートはつてを辿り、シャルロット夫人の屋敷に部屋を借りる事にしましたが
夫人の娘で未成年のドローレス(愛称〜ロリータ)に
無垢なる者への愛情はやがて、肉体の誘惑へと2人を誘い
美しさと醜さがせめぎ合う愛の残酷を描き出してゆくのです
私にとっては、この1997年版はリアルタイムで接した強烈な悲恋モノでしたし
なんといっても随所に流れるエンニオ・モリコーネのメロディに聴き惚れます
ロリータに翻弄される事さえ悦びに感じてしまう中年男性の悲哀は
今の私の歳だと、とてもリアルな物事として捉える事も可能です
そう