映画感想「007 ロシアより愛をこめて」(再掲載) | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

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そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います


『007 ロシアより愛をこめて』(1963)


ドクター・ノオを倒し、束の間の休暇を楽しむボンド
そんな彼を急かすように新たな仕事が
ボンドの写真を一目見て、好きになってしまいましたとソ連の諜報員と名乗る女性からイギリスへ亡命の連絡が
なんと世界中が手にしたがっていた暗号解読機を手土産に、ボンドと逢わせてほしいというではありませんか

怪しい怪しい
これはもう見え透いて透け透けの罠だよボンド君
話にならない危険な任務だから君が決めて構わない
ま、相手の女性はこんな人だが
………仕方ない、やりましょう!
(。-∀-)♪

こうして、ジェームズ・ボンドは危険と美女の待つイスタンブールへ向かうのでした
第1作「ドクター・ノオ」のヒットを受けて、予算も話も膨らんだシリーズ2作目
冷戦時代を強く感じさせるソ連の描かれ方は致し方ないのですが、本編がかなり影響して以降のシリーズ作品はペレストロイカの成立までロシア人は見られなくなりました

出色は
冷徹な殺し屋グラント
ロバート・ショウの静謐な怖さが光ります(それだけに話題になった列車内の格闘。急に能弁になる辺りがイマイチなんですが)

それと、元ソ連情報局のクレッブ大佐(右)
自らの立場を利用し、ヒロインをボンドへ近付ける強烈な悪女で
威張るは乱暴だわヒステリーだわ
今じゃ女性蔑視になりはしないか心配です

更にボンドの協力者として登場するイスタンブールの局長を演じたペドロ・アルメンダリス
「三人の名付親」等にも出ているメキシコ系の名優が中盤までをユニークに活躍して盛り上げます

そしてヒロインのタチアナを演じた
ダニエラ・ビアンキ
ボンドガール史上もっとも人気の高いキャラクターとして有名なヒロインは、決して色香だけでなく本編でも縦横の活躍を魅せてくれました
高校時代に古本屋で見つけたイアン・フレミングの原作文庫(早川書房)の裏表紙が彼女で長いこと保存してました
(フリーマーケットで1000円で売れました。表紙違いを集めている人がいるのを知った切っ掛けです)

つい先だって「ボヘミアン・ラプソディ」の主演ラミ・マレックが悪役に決定したという事がニュースになる人気シリーズ
1963年の最高傑作にはまだボンドカーは存在しませんが、武器開発のQの登場や艶かしいオープニングと主題歌は此処から定番化してゆきます
とても楽しく見ました♪

では第3作
「ゴールドフィンガー」で、また(2019.4.27より改訂転載)