きょうは | 大TOKYOしみじみ散歩日記

大TOKYOしみじみ散歩日記

お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

映画・マンガ・小説・芝居・テレビに動物
そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

アメリカの映画史を語る時に必ず名前が出るだろう映画監督

マイケル・チミノの誕生日

なんといっても

「ディア・ハンター」が強烈でした
中3の初夏に公開された3時間の悲しい青春映画は、私を震え上がらせるベトナム戦争の恐ろしさと
素敵な思い出さえ踏みにじってしまう、戦争によって受ける心の傷をグイグイと見せられるようで

本当にグッタリした記憶があります

スタンリー・マイヤーズ作曲の名曲
"カヴァティーニャ"が、胸を打ちます

そして「ディア・ハンター」の余勢をかって、ユナイテッドアーティストが彼に撮らせた大作

「天国の門」
愛すべき失敗作とも、アメリカ版「地獄門」とも評された
美しく哀しい西部劇は、初公開当時
賛否両論を巻き起こしました(日本は好意的な評が多かった気がします。私も2位にいれてます)
結果、興行で大惨敗を喫した本作によってユナイテッドアーティストは破産
チャップリン等が旗揚げした老舗映画会社を潰すほどの負債を背負い込ませて、マイケル・チミノの名は暫くスクリーンから消えてしまいました

この作品も素晴らしいキャメラ、そして音楽でアメリカの黒歴史として悪名高い(ジョンソン郡戦争)を友情と愛を絡めて描かれた
実は素敵な作品なのです

(Slow Water)という曲
LPレコードを持っていた時、よく聴きました

以後、復活を遂げて
「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」「シシリアン」「逃亡者」と撮ったチミノ監督でしたが、そこには前2作品のヒリヒリするような鋭さは感じられませんでした

ただ、長編映画の遺作となった1996年の

「心の指紋」は本当に温かい作品で
私は
1997年のベストワンにしました
20年経っても、何度見ても、この作品は愛しいです

モーリス・ジャールの伸び伸びとした音楽も忘れられません

作る作品すべてが完璧な映画監督なんて一人もいません
マイケル・チミノは初監督した「サンダーボルト」から7作品で映画監督としての使命を全うしましたが
私にとって大切な3作品を残してくれました

映画史には色々な表現で書かれるでしょうが
私にとっては(名監督)の一人でした

マイケル・チミノ監督

HAPPY BIRTHDAY🎉