映画感想「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

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そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

『ハンズ・オブ・ラヴ  手のひらの勇気』

原題は(FREEHELD)
これは訳し難い。恐らく映画後半の展開をも示唆したタイトル(元ネタのドキュメンタリーが、このタイトルなのだ)なのだけど
邦題は思いきって主題歌のタイトルをくっつけた

面白いもので、社会派映画が一転して切ない愛情物語の側面を主張し
見る側も、愛情物語の中で描かれるアメリカの遺族年金制度の実態に興味を示す事となったのではないでしょうか
(他にも警察の組合に加入するとスピード違反じゃ捕まらないとか、病気休暇を同僚に分ける事が出来るとか、知らなかったのでタメになりました♪)

ニュージャージー州
勤続23年のベテラン刑事ローレルには秘密があった

遠方まで出向き、レズビアンの集まりに参加している彼女に

自動車整備士をしているステイシーが興味を抱いた

バレーボールを皆で楽しみ、帰りがけに気になる人へ声をかけるまでが、とてもステキな場面です
互いの気持ちを探り合いながら、少しずつ打ち解けてゆくまでの胸のときめきが聞こえるかのようでした

やがて2人は愛を語り、確めあい
パートナーとして同棲生活をひっそりと始めるのですが

あまりにも酷しい試練がその幸せを切り裂いてゆこうとします

LGBTはまだ(当たり前)ではありません

ローレルとステイシーのように、周りに理解や協力をしてくれる人がいるのは、幸運なのかもしれません
肌の色、宗教、国籍よりも
忌み嫌う人がはっきりと差別してくる時代は、まだ続くと思います

だからこそ映画は作られたのだと思います

ジュリアン・ムーア
エレン・ペイジ

素晴らしいです

ローレルを支える仕事のパートナーを演じた

マイケル・シャノンも素敵だし

同姓婚を含むLGBTの社会的地位の保障を訴える団体の代表を演じた

スティーブ・カレルが、これまた良いです

明快な感動が得られる、美しい愛情物語でした

(2016.12.1より転載)