この2つのグループは同じ「アイドル」という枠でくくられがちですが、
エネルギー的観点から言うと、全く違うものなのです。


エネルギーが黒い「AKB48」と、
エネルギーが白い「ももいろクローバーZ」

なぜ、こんなにも感じるエネルギーが違うのか。
色々ありますが、一番特徴的に表しているのが、
「性」の扱い方。


まず秋元康氏というのは、おにゃん子時代でもそうでしたが、
若々しい輝きを放つ女の子達に、あえてエッチな歌詞や振り付けをさせることで、
そのギャップから出されるエロスで人を誘惑し、魅了する手法を得意としています。

AKBグループでは、中学生でも関係なく水着にさせられ、
いまではほぼ全てのグラビア誌のページを埋め尽くしています。

リアルな女の子以上に「性」を強調することで、
それは麻薬のように人に中毒性を引き起こさせる。
だからこそ、短期間にここまでのブームとなったんだと思う。

確かに、一過性のブームを作るなら、そっちのほうが手っ取り早い。
しかし、長期的に継続させようとするとその手法では無理です。
麻薬は体を蝕み、いつか限界をもたらします。


一方、ももいろクローバーZは、反対に「性」を一切排除しています。
水着には絶対ならないし、ファンもそれを求めていません。

彼女たちに求められるのは、純粋なる輝き。
聖母マリア様のごとく人間以上の存在まで昇華させるくらいに。
確かに過剰な中毒性はありませんが、それはじわじわと人の心を魅了し
高揚感を与えます。


少し話は脱線しますが、これはビジネスでもいえます。
黒いエネルギーで生み出したビジネスは、一時的には栄えますが必ず滅びます。
反対に、白いエネルギーで生み出したビジネスは、形を変えてでも生き残ります。


私は、AKBグループも毎日チェックしているので、
彼女たちの寝る間も惜しんで努力する姿も知っています。
そこは本当に尊敬すべきところだし、彼女たちの頑張りが、
今のAKBの人気を支えていることもわかります。

だからこそ、今こそ立て直しが必要だと思っています。
このままでは、彼女たちの努力ではなく、
スキャンダルや黒い噂ばかりが先行し、
正当な評価が得られなくなってきます。

大きな組織になってしまった今、そして秋元康氏がやっている限り
エネルギーを抜本的に変えることは無理なのではないかという
気持ちもありますが、見守りたいと思います。


一方、ももいろクローバーZは、AKB48の2008年あたりに今います。
新しいステージに変わる境目です。

新規ファンが増えたり、アンチが増えたりというファン層の変化。
さらなる新しい演出を生み出す必要がある
ももくろちゃんの年齢が上がり、体力的にもピークがくる
などなど、紅白の向こう側には、新しいハードルがたくさんあります。


ですが、米子で号泣しながら5人で話し合い、絆を深めたももいろクローバーZ。
今までこんなにも表も裏もなく、絆があついグループを私は見たことがありません。
5人だからこそ、女性アイドルの限界を超えられると信じています。
これからの彼女たちに期待です。