最近、Luis Amorim ルイス アモリムという方について、聞かれる事が、チラホラ出てきました。


私の知っている情報ですと、彼はブラジル人で、もともと絵画の販売をされていた人のようです。クレモナの学校もおでになられていないし、コンクール受賞歴がお有りというわけでもないようです。クレモナにお店があり、ファミリーで経営をされていて、息子さん3人のうちお一人は、マーケティングをフルタイムでやられているようです。お二人はリュータイオのようですが、お一人については、クレモナの私立の学校を卒業されたそうです。クレモナには、2つヴァイオリン製作学校があり、一つは国立の5年制のアントーニオ ストラディヴァーリ、もう一つは、私立の(多分)2年制 アッカデーミア クレモネンシスという学校です。


とにかく、SNS等の宣伝がお上手で、有名なミュージシャンに弾いてもらったり、派手に宣伝されているようです。そして、楽器はかなり高額のようです。


私は御本人にお会いしたことも、楽器を弾いたこともありません。情報も人から聞いたことしか知りません。snsは、見ましたが、職人として突っ込みどころ満載の為、見ないようにしています。


従業員もいるようですし、宣伝費やらも莫大でしょうから、値段が高いのは仕方ないのかもしれません。自分の楽器をいくらで売ろうと自由です。


一つ申し上げておきますと、クレモナの現代作家物で、本当に良い楽器で高額楽器(350-500万円位、今は円安なので、もっと高いものもあります。)も存在します。そういう楽器の多くは、精巧に作られているのと作者本人のみによる手工製の為、年間製作台数が僅かです。そして、良い楽器だという事がクレモナの皆に知られているので、皆が欲しがります。特に、クレモナで勉強して、自国でお店を開いている職人やディーラー達からのオーダーです。世界中からオーダーが来るので、何年も待って買うことになります。かなり頑張らないと手に入りません。そして、これらの作者の殆どが、クレモナのトリエンナーレやアメリカのVSAという大きなコンクールでの受賞歴があります。もしくは、同等のキャリアがあります。高額でもそれに見合ったクオリティーです。


同じお金を払うのなら、良い楽器に巡り合って欲しいです。なかなか難しいのですが、宣伝に惑わされないで、冷静に理性的に価格とクオリティーが見合っているかよく考えてから買ってほしいなと思います。


投資目的で買うというなら尚更、その楽器が将来本当に買った値段より高く売れるのかも考えた方が良いです。買った値段の半額でも売れない可能性もあります。製作者本人が値上げをしても、誰も買わなければ値段がつきません。オークションや業者を仲介したら、プロの目でクオリティーを見られる事になるので、尚更売るのが難しいと思います。


とにかく、買う前に、色々な人に聞いてみることを、おすすめします。皆さん、訊くことを遠慮なさる方が多いですが、私はせっかくクレモナにいさせていただいているので、皆様のお役に立てたら嬉しいと思っています。表立って話せないことも、個人的にならお話できますし、ご相談いただけたら幸いです。


語りすぎたので、またにっこり