イースターも終わり新しい季節に突入しました。最近は、BBCがジャニーズの性的虐待問題を取り上げるなど、ネット社会のお陰で色々な闇が明らかになってきている気がします。
ジャニーズの問題については、私が若い頃から耳にしていましたし、正直当時は芸能界なんてそんなものかと思っていました。今から考えると、深刻な人権侵害問題です。心理学についての理解も無かったので、子供や未成年のその後の人生に及ぼす心理的問題の影響についても考える余地がありませんでした。グルーミング、深刻な問題ですね。
ヴァイオリン業界についても、もう昔から業界内の人は、真っ黒だと分かっていながらも、見て見ぬふりをしてきたと思います。悪どく商売している人のほうが、当然儲かりますし、資金力もあります。結果、メディアや広告を利用したりと、更に有名になり、都内の一等地に工房やお店を構えている事が多いです。
偽物の販売や酷い修理、経歴詐称などなど。残念ながら、業界内でも触らぬ神に祟りなしといった感じです。ユーザー側のインフォメーションリテラシーを上げていくしか無いですね。
だんまりしている私達にも問題があるのかなとも思います。名誉毀損などの問題もあるので、直接的な被害に自身が合わない限り、行動するのも難しいですね。楽器は特殊分野なので、被害を法廷で証明するのも大変だと思います。ほとんどの人が泣き寝入りだと思います。騙されたことに気がついていない人も多くいるように見受けます。
先生は有り余っているし、少子化で生徒さんは少ない、日本以外にも活躍の場はあるので、生徒さんやミュージシャンは、権力などに支配されず活躍して欲しいです。
私はクレモーナに来て、沢山良い楽器を見てきました。自身が学生時代にこんな楽器や弓を持てていたら、人生変わったと思います。当時は、発音の問題や弓の飛び方の問題は、自身の努力が足りないからかと思っていましたが、こちらに来てその問題は、弓や、楽器に起因していると気が付きました。私が高校や大学生時代に楽器に掛けたお金があれば、とても良い弓や楽器が買えた事にも気が付きました。
なので、今の生徒さんやミュージシャンの方には、同じ苦労はしてほしくないし、その為にも良い楽器や弓に出会って欲しいです。もちろん、楽器のメンテナンスをする職人さんも重要なので、良い職人さんに出会って欲しいと思っています。
長文になったので、今日はここまで。