あの人から電話が架かってきた。



今週は関西を経てから九州へと出張し、

いったん東京に戻った後、

来週央から来週末にかけて海外出張とのこと。



東南アジアの某国の某都市にてパーティーに出席するらしい。



「パーティーに出席するということは、奥様同伴ということね?」

と言ってしまった。



言ってしまった言葉は撤回できない。

あたしって、本当の大バカとしか言い様がない!

『あたし、いったいどうしてしまったの?』と思ったよ。



そう思ったと同時にあの人が言った。

「お前が来るか?それだけの覚悟はあるか?」と・・・。



「あるよ!」と一言で即答はしたものの、

それがどういうことを意味するかということの理解はできている。

それなりの覚悟もできている・・・つもり。



あの人には離婚経験がある。

若い頃は結構なお話好きだったらしいけど、

寡黙になったのは離婚してからだと・・・。



そして電話を切る直前にあの人が言った。


「入籍して配偶者になることがどれほどのものなんだ?」と・・・。



あたしには分からないよ!!



『じゃ奥様との婚姻関係はあなたの言う「どれほどのもの」でしかないの?』

『最低な男だ!』と思いつつも、

ベッドに染み付いたあの人の体臭を愛おしく感じた。



『最低』なのは、結局はあたしの方なんだね。