デリーから車で17時間。
パキスタンとの国境まで数十キロの街、ジャイサルメール。
首都デリーの混沌と喧噪と熱気と騒然はここにはない。
後ろに見えるのは野生のラクダ。
2時間!砂漠を旅する。
ここは砂漠なんだ!
はるかなる自然を感じよう、感じようとするが・・・
さすがに2時間も乗ると内ももがイテテ・・・
しかし空気がカラカラに乾いているためか、
灼熱の太陽の下、ほとんど汗をかかなかった。
また布を頭から巻き付けるのは
日除けと同時に砂嵐よけであることに気付く。顔に砂があたるとイタイ。
感想・・・ 何もない・・・とは思えなかった。
砂、風、わずかな植物、空気、熱、太陽、空・・・
普段気にかけたことのないものに溢れていた。
延々と砂漠を歩く。水も持たない。
(この人にとっては、「わずか」「2時間」なのだろう~)
しかし、休憩時間に持っていたペットボトルのお水を差し出すと、
おじさん、ボトルを受け取り器用に片方の手のひらに受けて
お水をごくごくごくごく飲んだ・・・。
な~んだ。飲みたかったんじゃ~ん!
後でラクダツアー係の人に訊くと、
2時間で12キロの砂漠を歩いたと言う。(ワタシはラクダに乗って)
だが、本当か・・・?
いくらおじさん健脚とは言え、徒歩で1時間に6キロ、
この砂の上を歩けるものだろうか?15分ほど休憩もした。
決して早足には見えなかった・・・。
軽やかに見えるが実は速い歩き方だったのだろうか・・・?
いつものインド人の大げさな言い分だろうか・・・。
答えは謎である。
ま、そう言われたのは、言われたのだ。
それならそれでいいではないか。
実際の距離、本当の数字、一体それにどれほどの価値があるのか。
そう思わせるのがワタシの見たインドであった。 つづく。