■現在進行形の相続の様子

 

父親の再婚相手だった奥さんが今年の7月に亡くなった為に、まさに現在、相続手続きの真っ最中です。

 

 

父は、賃貸に出していた3枚の不動産のみを兄と姉と私に1枚ずつ、自分が死んだら相続させることを父は認知症になる前から決めていました。

 

 

兄には、兄の家から比較的近いとこにある、父の故郷の田舎にある古家付きの、父の実家だった土地。現在も賃貸人がいますが、兄は「その賃貸人が出ていったら田舎過ぎて次の借り手なんてつかないだろうし、負の遺産になるから要らない。相続放棄する!」と言い出していました。しかし、言い出したのが「遺産分割協議書」にサインした後に急に言い出した為に、相続放棄は間に合いませんでした。

 

 

「家賃もきちんと払ってくれる人だよ。借主も田舎だからこその広い土地を利用して商売を出来ているのだから、そうそう引っ越さないだろうし大丈夫だと思うよ。相続放棄なんてしないで、破格の家賃設定してあるんだし、それでも家賃が辛いと相手が言い出した時に、売値を安く設定すれば買ってくれるかもよ?!」と私からも兄を説得しました。

 

 

 

姉には郊外の住宅街にある10台分の賃貸駐車場。郊外なので安く貸してましたが、これも私が奥さんから頼まれて整地や看板の手配、契約書作成などをしてきているので知ってるのですが、常に満車で借り手はついてました。他府県に住む姉ですので、メンテナンスがいる戸建てよりも駐車場のほうが管理が楽だろうと父は考えたそうです。

 

 

 

私には、市内にある家族が昔暮らしていた古家付きの土地です。この家のリフォームも賃貸人を探すのも契約も全部私が奥さんから頼まれて手配してきました。

 

 

その他の父の金融資産は全て奥さんが相続しました。

 

 

父は88歳で他界しましたが、このことを決めたときは父がまだ仕事もしていた健康な頃でした。

 

 

奥さんが「あゆみさんが不動産を相続した後も家賃は自分に回してほしいから念書を書いておいて欲しい」と言ってきた為「その時の状況でそうするかどうかを決めさせてもらうから、今から念書を書くことはできないです。路頭に迷わすようなことにはしないから安心してください」と言った私を奥さんは怒って一時的に絶縁してきました。私にとってはこの時期が奥さんから頼まれごともされなくて済んだ一番平和な時期でしたが、奥さんは私に色々と頼めないのは不都合だったのか、なし崩し的に連絡をまたよこすようになりました滝汗

 

 

それぞれの坪単価は「私>姉>兄」の順

 

兄と姉の土地のほうが面積が広い分机上査定での価値は「兄=姉=私」

 

家賃収入は、数万円違いで「私>兄>姉」

 

このように、土地というものはどうしても平等にはいきませんから、兄と姉に不満が大きく残りましたが、

 

 

私がLINEで2人に呼びかけていたことは、

「相続をめぐって仲たがいするようなことは絶対にないようにしようね!」

という言葉でした。

 

 

兄と姉も私の言葉に「そうだね」と言ってくれていました飛び出すハート

 

 

特に私に不満をぶつけてきた姉には「土地を交換してあげていいよ」と私から伝えましたが、古家が建っていた為にメンテナンスが大変で修理も度々発生していることを私は知っていた為、そのことを姉に伝えました。親が生きている時からメンテナンスの手配も私が頼まれてしてきていたからです。リフォームも賃貸人を探すのも全部奥さんから頼まれて私がしてきたのです。また、この賃貸人は滞納しがちで督促するのも奥さんは大変がって放置していました。古家故に将来的に解体費用も発生することを伝えたら、姉のほうから相続する不動産の交換を断ってきました。

 

 

※私が相続してからは、滞納金額を借主に明示した請求書を随時送り、依頼された修理も大家持ちで快く応じたせいか滞納はすっかりなくなり、毎月きちんと収めてくれるようになりましたニコニコ

 

 

結局、私が奥さんと疎遠になっている間に、兄と姉と奥さんで色々話し合い、二次相続で帳尻を合わせることで兄と姉の不満を解消することにしたようで、父親の奥さんが亡くなった時の遺言書で、相続は3等分ではなく、家賃の違いと、土地の実勢価格による売却のしやすさに応じて、「兄>姉>私」という順に、金融系の相続財産割合が決められていました。

 

 

この遺言書の詳細内容を兄と姉は事前に知っていて、私だけが事前に知らされていませんでしたので、奥さんが亡くなって始めて私の相続分割合が2人よりもだいぶ低い事を知った時は、奥さんから離れた私のことを奥さんが恨めしく思って私の相続割合を減らしてくることは予測出来ていましたが、兄と姉も同じ考えだった事が、不信感よりも悲しいような残念な気持ちになりショックを受けました(>_<) 

 

 

それでも、遺言書があると、「遺産分割協議書」への押印も不要になりますし、ゴタゴタするのも嫌なので、私は異論を唱えず、相続手続きに関しては兄と姉に一任して口出ししないようにしています。

 

 

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ここからは感情論の話し。

 

今まで、親の世話を何十年間もしてきた私に兄と姉からは感謝の言葉をもらってきましたが、(それはそれ、相続は別で貢献分なんて関係ない。親孝行出来て良かったんでしょ? 親孝行に対価なんて求めないでしょ!?相続はあくまでも3等分だよ!)というのが兄と姉の本音なんだと理解し、1次相続での兄と姉の不満を奥さんが汲み取った形だったのだろうと推測することにしました。

 

 

とはいえ、自分が父から相続した土地も兄や姉のとそこまで大きな家賃収入差は無い上に、メンテナンスや解体費用も発生することを考えると、少なくとも姉と私の土地は同等と考えています。

 

 

また、自分の長年にわたる実家に対する貢献分を考えると、兄や姉と私の違いは大きすぎて、3人とも全て平等にという事に少しモヤモヤしました。

 

けれども、異論を唱えませんでした。

 

 

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異論を唱えなかったのには理由があります。

 

兄は親と絶縁してきた時期が長くありました。

 

兄は、父親の再婚相手の奥さんと自分の妻との喧嘩の間に立たされ、父と私と姉まで2人の喧嘩に巻き込まれ、兄の家族と疎遠になっていた時期が長くあったのです(>_<)

 

その結果、それまで仲良くしてきた「いとこ同士の交流」も断たれて兄は自分の子にも寂しい思いをさせてきました。兄は兄なりに、(父親の再婚によって辛い思いをしてきた…)という恨めしい気持ちがあったことでしょう。

 

 

私は私なりに、奥さんからの愚痴の電話を長十年に渡って受け取り、近くに住んでいた私は何かにつけ奥さんから頼まれごとをされてきた(>_<) 父が病気になってから亡くなるまでの最も大変だった数年間は父の介護を引き受け、頑張った自負がありました。

 

 

姉は姉で、父亡き後 私が奥さんの世話からリタイアしたことで、このコロナ禍の2年半もの間、奥さんのことでは自分が苦労してやってきたという自負があったろうと思います。

 

 

これらの苦労話を、お互い露骨にぶつけ合うことをしたことはないですが、私はこのように、兄と姉の立場からの視点で想像を巡らせました。

 

 

奥さんのことで苦労したという想いは自分自身が一番分かっていても、他者の「苦労したという想い」は自分には実感として分かっていないのです。

 

 

要するに「自分がいかにわかっていないかを自覚せよ」という「無知の知」を自覚したときに、

 

もう自分の気持ちを主張するのはよそうという気持ちになったのです。