今朝の朝刊に

 

統合失調症薬「ゼブリオン」について

 

 

発売5カ月で投与後に21人死亡

 

の記事が載っていました。

 

 

このニュースを見て思うところがあります。

 

うつ病を統合失調症と誤診され、

間違った投薬により廃人同然になりかけ、

寸前で別の医師により救われた例など

抗精神病薬の恐ろしさを、本で最近読んだばかりだったからです。

 

それが、最近息子が図書館で借りてきた本です。

 

息子に勧められて私も読んでみました。

 

 

商品の詳細

 

統合失調症 その新たなる真実  岡田尊司 著

 

 

この本の裏表紙には

 

百人に一人がかかる身近な疾患であるにもかかわらず

多くの人にとって縁遠く不可解な統合失調症・・・

 

芥川龍之介も統合失調症であったと書かれています。

そして、龍之介の母親も統合失調症であったと。

 

精神科医が書いた、解説書とも言える本でした。

 

本の中で筆者は、患者本人を支える為には

 

家族や周りの理解が必要不可欠であると訴えています。

 

 

私の知人の息子さんに統合失調症と診断されている方がいます。

 

進学校に通う優秀な息子さんに突然訪れた異常な兆候。

その病名を聞いたときの本人の絶望。

 

「なぜ、俺だけが。なぜ、こんな体に俺を生んだ?!」

と親を責める息子さん。

 

家族の壮絶な苦悩をほんの少し聞いただけでも、

自分の息子だったらと思うと他人ごとでなく、

私の頭から統合失調症という言葉が消えることがないくらい

私にとって、気になる病名となっています。

 

息子も、私が知人とその息子さんのことを思い出しては

なんとか良くなっていないかと、

胸を痛めているのを知っていたので

息子もこの本を手に取ったのだろうと思いました。

 

 

もう一冊息子が図書館で借りてきた本があります。

息子よりも私が先行して読んでしまいました。

 

商品の詳細

 精神医療ダークサイド 佐藤光展 著

 

今でこそ、精神科治療における薬の過剰投与が

問題になっているのは周知の事実です。

 

著者の佐藤氏は、読売新聞記事の「医療ルネサンス」で

薬の過剰投与の問題を世に提起した記者です。

 

 

筆者は、はじめに

 

精神科の領域は、現状では

 

血液検査や画像検査を用いても

精神疾患をとらえることはできないから

精神医療が扱う領域はわからないことだらけなのだ。

 

だからこそ、精神科医は謙虚でなければならない。

 

分からないものを分からないと認め、

少しでもわかろうとする努力が必要だ。

 

と書いています。

 

 

百人に一人がかかと言われている統合失調症

果たして、本当にそうなのだろうか?

 

著者は本書で

 

統合失調症でないのにそうであると誤診され、

多量の薬による副作用で

苦しみ続けている多くの患者を取材しています。


知識不足のままずさんな医療を施すブラック医師の存在と、

 

セカンドオピニオンでそこから逃れてきた患者を救う

高い技術をもった精神科の医師の存在、


という両者の存在があるという事実です。


 

百人に一人が統合失調症なのでなくて

統合失調症であると誤診されて誤った薬を投与されて

かえって症状を悪化させられ、

一生をぼろぼろにされていく患者の多さが

百人に一人という数字になって表れている!

 

と筆者は警告しています。


私はこれを読んで、

こんな酷いことが、精神科病棟で起きているのか?!

 

精神科医の知識不足による医療過誤により

死を待つのみの廃人同然にさせられてしまった患者と

その家族の無念さを思うとき

 

業務上過失致死罪に問われても仕方ないほど

医者の責任は重大なのではないか、

 

知識不足で済ませていいのか?

 

と思えてきて、その内容の凄まじさに、

強い衝撃と恐怖を覚えました。