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本日も当ブログをご覧頂きまして有難う御座います。
どうも テツヤ です。

 

本日の作業紹介は、都内からご来店頂いた「BMW 320i(E92)で御座います。

 

 

今回のご依頼は、うんともすんともスピーカーから音が出てこない3シリクーペの修理です。

ひとつのスピーカーから音が出ないのであればスピーカーが最も怪しいですが。

全てのスピーカーから音が出ないとなると、その大元から怪しい事になります。

「音」に関わる全ての部品が容疑者(不具合を作り出しているという意味で)。

基本的に「修理」は消去法なのですが、その全てを無作為に点検していては時間がかかりますので、経験値と車両状況から判断し、最も怪しい部分から順にあたっていきます。

 

そして診断の結果、主犯(この時点では、単独犯か複数犯かは不明)は「アンプ」である事が判明。

なのでこれの交換を行う事に。

 

 

通常の修理案件では、その動機(部品の故障原因)と経緯(なぜ故障に至ったのか)が寸分の間違いがなく正確にわからない事も多いですが。

今回は、先ずその動機が判明。

故障原因は「水没」でした。

 

 

画像の通り、水に浸かった後がクッキリと。

アンプは電機部品なので水は大敵。

相手が「水」とあっては、どんなに高性能な部品でも「防水」でなければイチコロです。

という事で交換。

そして改善したかを確認。

結果、全てのスピーカーから音が出たので。

アンプの単独犯だったという結論に。

BMW純正部品はアンプだけでも結構な価格(純正アンプは20万オーバーっす)だったので、単独犯だったという事でお客様も我々もホッとひと安心です。

 

そして問題をさらに掘り下げ、そこに至った経緯を探りますが。

これの正確な事はわかりませんので、あくまでも推測になります。

(我々はあくまでも「故障していた状態以降」の情報しかありませんので、そこに至るまでをリアルタイムで直視しない限りは、全て「推測」になります)

 

さてアンプの位置はトランク内。

故障原因が「水没」とはいえ、それはあくまでも「アンプ」がという意味で、「車両」がという意味ではありません。

 

 

画像にある位置のここまでが水に浸かった状態であれば、故障はアンプだけに留まらず、もっと基本的で致命的な故障が発生していたでしょう。

(部品故障の様な「部分的な怪我」ではなくて「死亡」していた可能性の方が高い?)

そんな訳で「車両ごと水没」の線は早々に却下。

 

さてそうなると「部分的な水没」となるのですが、それはつまり「水の侵入があった」という事です。

で、この場合は少し厄介でして。

ご覧の通り、内装は経年劣化なりの疲労しかなく「水の跡」は見当たらない。

という事は、上から侵入した可能性は低い事になるのですが、常識的に考えて地球上では重力が働くので、水が勝手に下から登ってくる事はありえない。

検証の為、交換前に散々車に水をかけて様子を見るも、トランク内への水の侵入は確認できず。

つまり、それ以外の場所が侵入経路である可能性が高い訳です。

そして恐らくは「タイヤから巻き上げられた水」が原因なのではないか?という仮説を立てるのですが。

しかし歯痒いのは、これを完璧に実証するすべがない事。

予想できる状況としては「雨天時走行」となるのですが、雨量、風力、車速、路面状況など、細々とした項目を、それぞれ異なる状況で再現できる施設も時間もない…。

「タイヤが巻き上げた水」となれば、当然それは「走行中」となるので。

これらを完全に再現できて、しかも細かく検証できるのは「メーカー」以外にないでしょうね…。

それか、「数ヶ月から数年という長期間のスパンで、かつこれらの検証にかかる費用を負担できるユーザー」となるのですが、そんな人はいないでしょう。

そんな訳で、あくまでも仮説と予想を元に対策を施しまして、今回の修理は終了となりました。

 

と、いつもならさらりと流れてしまう「修理ネタ」ですが、今回は長文チャレンジしてみました!

「原文ママ」ですとちょっとした論文並みになってしまうので、これでもだいぶん端折りましたが。

年齢的に、長々と文章を構築するスタミナが減ってきているので、結構きついすね…(汗

 

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