今日はヴィルヘルム ・ケンプ生誕127年🎉
我が家のレッスン室入り口には、ケンプの直筆サイン付きのポートレートを飾っています。




私たち夫婦の師匠はケンプに師事されたので孫弟子となります。ケンプは親日家で、1936年の初来日から10回も来日し、戦前から大変人気でピアニストと言えばケンプ、ベートーヴェンと言えばケンプと謳われたほど。

このサインが書き入れられた1961年は来日公演でベートーヴェンのピアノソナタ全32曲を7夜で連続演奏した年で、一人のピアニストによるベートーヴェンのソナタ全曲が演奏されたのは日本初。その偉業は録音も残されていて歴史的な名盤です。

 ケンプの演奏を初めて聴いたのは、音楽高校の受験曲となったソナタ第7番に取り組んでいた時でした。当時指導してくださった先生が、色々なピアニストによる演奏をダビングしてくださり、最も魅了されたのがケンプでした。音に温かみがあり瑞々しく詩的で、それまで抱いていたベートーヴェンの堅苦しいイメージを払拭してくれました。


ケンプの演奏する姿は、まるで作曲家と交信してるかのようで、音楽のみを語り、鍵盤の存在を忘れさせてくれます。






12月25日広島福山でのクリスマス・コンサート🎶