1月9日はショスタコーヴィチの交響曲第11番「1905年」の日でした。

ソビエトの最高栄誉である「レーニン賞」が与えられたこの作品は、1905年1月9日にサンクトペテルブルクで勃発したロシア第一次革命を描写していて、第2楽章「1月9日」ではロマノフ朝皇宮への平和的な請願行進をする労働者に対して政府軍が銃撃する「血の日曜日」事件の惨劇がリアルなまでに描かれています。

耳にするとその地獄絵図が誰の目にも浮かぶのでと思うほどの衝撃的な音楽ですが、ショスタコーヴィチはピアノ連弾に編曲するにあたりピアノの効果を最大限に駆使し、オーケストラに劣らぬ大スペクタクルを繰り出します。

世界初録音にあたり、ショスタコーヴィチの巨大なエネルギーに押しつぶされになりながらも全身全霊で鍵盤に身を投じました。

このCDをお聴きくださる方は、是非、第3楽章を続けてお聴きください。ショスタコーヴィチによる音の涙、亡き人々に捧げる追悼には心が震えてきます。私たちにとって最も感動させられる楽章です。



昨年、レコード芸術誌の特選盤に選んで頂き、評論家の方々から演奏と共に、高久暁氏と高沖秀明氏による解説文、ショスタコーヴィチの関連写真を掲載した22ページのブックレットも資料的に価値大と評価してくださったことにも歓喜しました。

両氏による解説文は書籍になっても良いほどで、ショスタコーヴィチにまつわるあらゆる面を網羅した貴重な内容となっています。

ロシアで撮影した写真では、ショスタコーヴィチファンの方々でも初めて目にされるものもあるでしょう。

私たちのCDからこの作品の魅力、ショスタコーヴィチの強いメッセージを感じとって頂けましたら光栄です。

ブックレットは付きませんがハイレゾでの音源販売も開始されています。視聴もこちらで。
CDはamazonなどで販売されています。


さらに!ブックレットにご寄稿くださり、音楽コレクターとしても名高い、高沖氏ご出演のラジオ音楽番組で、私たちのショスタコーヴィチが放送されました。生放送日は交響曲第11番の日「1月9日」‼️
日本屈指の濃厚な音楽番組です。
進化系デュオと名付けてくださったのも氏でした。

関西エリアのみかもしれませんがRadikoのタイムフリーで1週間聴くことができます。オンエア曲目も掲載されています。次回放送も楽しみです。

MBS「あどりぶラヂオ」


写真は、血の日曜日の舞台となった王宮前広場。現在のエルミタージュ美術館前の広場です。