こんにちは、あゆこです。
本日は、情熱的で一途な女神
「須勢理毘売」について
詳しく解説していきます。
日本神話において
・須世理姫
・和加須世理比売命(ワカスセリヒメノミコト)
などと表記されることもある須勢理毘売。
そんな須勢理毘売は、
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した
英雄 須佐之男命(スサノオ)の娘です。
須佐之男命の「スサ」は「荒ぶ」を表し
勢いの良さを象徴したとされています。
須勢理毘売の「スセリ」も同様に
威勢を表すと同時に「進む」という
意味も持つとされています。
加えて、自分の意のままに物事を進める、
一途な面も表しているのだそうです。
●夫を助けた一途さと嫉妬深さを持つ神様
須勢理毘売の一途さと嫉妬深さは
「古事記」の中の
大国主命との結婚にまつわる
エピソードによく表れています。
●一途さで夫を試練から救う
須勢理毘売が大国主命との結婚を
須佐之男命に伝えたときのこと。
須佐之男命は末っ子の須勢理毘売を
大変可愛がっていました。
そこで、大国主命が夫として
ふさわしいか確認するために
さまざまな試練を与えたとのことです。
蛇のいる部屋で寝かせる、
矢を拾いに行かせ周辺に火をつけるなど、
試練の内容はひどいものでした。
そのたびに須勢理毘売が助言をし
大国主命を助けたとされています。
父である須佐之男命の咎めを受けることも
恐れず夫を助けた一途さは須勢理毘売の魅力ですね。
のちに2人は駆け落ちし、
最終的に須佐之男命は結婚を認めたのでした。
●ジェラシーで夫婦の愛を深める
須勢理毘売は嫉妬深さでも有名です。
当時、国を治めるため各地を
飛び回っていた大国主命。
出がけには恨めしそうに見つめる
須勢理毘売の姿があったのだそうです。
大和の国へ出征する際には
互いに歌を詠み、愛を確かめ合いました。
お互いの気持ちを再確認できたことで、
以後仲睦まじく過ごしたとされています。
●須勢理毘売を祀る神社
須勢理毘売は全国各地の神社に祀られています。
なかでも、鳥取県西伯郡の「唐王神社」は、
須勢理毘売が亡くなったとされる地に
作られた神社として有名です。
ご利益は、毒蛇や毒虫除け。
「古事記」の中で
大国主命に与えられた蛇などの試練を
須勢理毘売が助けたことに由来しています。
玉垣内の砂を田畑などにまくことで、
毒虫を遠ざけることができるそうです。
また、奈良県奈良市の「夫婦大国社」は
春日大社の末社であり、
大国主命と須勢理毘売が夫婦で祀られています。
須勢理毘売の一途な愛から、
夫婦円満や家内安全、縁結びなどの
ご利益があるのだそうです。
お近くにお越しの際は、
ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。