弁財天(ベンザイテン)

こんにちは、あゆこです。


本日は七福神で唯一の女神


「弁財天」について
詳しく解説していきます。

 

 



 

●弁財天とはどんな神様?



弁財天は「水の神様」です。


古代インドの神様「サラスヴァティ」
日本の仏教に取り入れられたことが
起源だと言われています。



サラスヴァティは、美しい川の女神です。

中世以降には、神仏習合により
神道にもサラスヴァティが取り込まれ、

 

 


市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)という
水の女神と習合し、同一視されるようになりました。



弁財天は七福神で唯一の女神として、
琵琶や使いである白蛇をもった姿で
表現されるのが特徴。




川のせせらぎが奏でる妙音から
「音楽の女神」とされ、
そこから広く「技芸・文芸」といった
才能をもたらす女神となったのだそうです。



弁財天の表記は二通りあり、
「弁才天」や「弁天様」
呼ばれることもあります。


才能は富をもたらすことから
「才」は「財」の字に置き換わり、
「弁財天」の表記になったようです。




以上の由来から、弁財天には、

◎金運・財運上昇
◎技芸上達(芸能・音楽)
◎縁結び
◎学問成就



といったご利益があるとされています。




●弁財天にまつわる伝説


才能や富をもたらす美しき女神の弁財天には
一体どのような伝説があるのでしょうか。

弁財天にまつわる伝説を2つご紹介します。

 

 

 

●弁財天と吉祥天 


七福神の紅一点として知られる弁財天ですが、
そのポジションはもともと
「吉祥天(キチジョウテン)」のものでした。


吉祥天は、弁財天と同じく

インド由来の女神であり、
美や幸福、富を授ける美しき天女。

 

 


その特徴から、
弁財天と混同されがちでした。



のちに日本の神様と

うまく習合した弁財天とは反対に、
吉祥天信仰は次第に薄れていき、
その結果、吉祥天に代わり弁財天が
七福神の一員となりました。




弁財天が天女の姿になったのは、
吉祥天の名残だと言われています。




●弁財天と五頭龍


以下の伝説は、
弁財天と五頭龍の恋物語でも知られる、
江の島の誕生秘話『江島縁起』です。





鎌倉の深沢にあった巨大な湖に、
悪行をはたらいてばかりの五頭龍が住んでいました。

ある日、その湖一帯で大地震が起こりました。

すると天から美しい天女、弁財天が現れたのです。
その姿に五頭龍は一目惚れし、すぐに求婚しました。



しかし、弁財天は
五頭龍の悪行を理由に結婚を拒否。

諦めきれない五頭龍は改心を誓い、
弁財天はこれを受け入れ、
二人は夫婦になったのです。



伝説によれば、地震による海底の大爆発で
江の島が誕生したとされています。



江の島誕生の裏には弁財天と五頭龍の
ラブストーリーがあったのですね。




●弁財天を祀る神社


弁財天は日本全国に祀られています。
もともと「水の神様」だったことから、
弁財天を祀る神社の多くは
水辺にあるのが特徴です。




なかでも代表的な神社として、

・広島県廿日市市にある「厳島神社」
・神奈川県藤沢市にある「江島神社」
・滋賀県長浜市にある「竹生島神社」


が挙げられます。



上記3つの神社はすべて海・湖に囲まれた島にあり、
「日本三大弁財天」としても知られています。



また、「日本三大弁財天」に

・奈良県吉野郡にある「天河大弁財天社」
・宮城県石巻市にある「金華山黄金山神社」


の二社を加えた「日本五大弁財天」もあります。



お近くに行かれた際には、
弁財天を祀った神社に
ぜひ足を運んでみてくださいね。