こんにちは、あゆこです。


本日はイザナギイザナミの間に生まれた神様

 

「久久能智神」について
詳しく解説していきます。



 

 

 

●久久能智神とはどんな神様?


久久能智神は、イザナギとイザナミの間に
誕生した「木の神様」です。



古事記では、イザナギとイザナミが
自然の神々を産む中で、

 


久久能智神を産んだ後、

 


山の神様(オオヤマヅミ)や
野の神様(カヤノヒメ)が


誕生したとされています。

 



久久能智神の名称には
さまざまなものがあり、



◎古事記⇒久久能智神
◎日本書紀⇒句句廼馳


 

のほか、

 

・久久能遅神
・木祖神
・屋船久久遅命


 

といった名前で
表記されることもあるようです。

 



名前の「クク」には、
草木の枝や幹が伸びるという意味
があり、
勢いの良い生命力を表しているとされます。

 



そのため、同じく「木種の神」とされるスサノオや、
イソタケルやオオヤツヒメとともにに
林野の神様として広く信仰されてきました。


ただし、久久能智神は
単に草木、山だけを司る神様ではなく、
大地の生命力そのものを司る神様とい
言われています。



●神社の御神木をも司る久久能智神

 

日本には、木や森の神様を祀る神社が
数多く存在しています。


その理由は、日本では古来から


「木々は天上の神様が
地上に降臨する際の寄り代である」


と考えられてきたため。


神社にあるスギやクスノキ、ケヤキなどが
御神木として大切にされているのも
こうした理由からです。



こうした木々の生命力を司るのも
久久能智神
とされています。

 




●久久能智神を祀る神社

 

久久能智神を祀る神社は複数ありますが、
なかでも有名なのは、


・北海道苫小牧市にある「樽前山神社」
・岡山県岡山市にある「坂樹神社」



などが挙げられます。



「樽前山神社」は、


・大山津見神
・久々能智神
・鹿屋野比売神



を祀っており、
安産祈願や七五三詣など、
苫小牧市民にとって
人生の節目に訪れる身近な神社です。


また「坂樹神社」は、
「吉備津彦神社」の敷地内にある神社。


坂樹という名前には、
神の領域と地上の境目に立つ「境の木(樹)」「榊(サカキ)」
といった意味が込められているのだそうです。


その名前のセンスは
山に神々が住んでいると考える
日本人ならではの発想ですね。


「吉備津彦神社」は、岡山市西部にある
吉備の中山(標高175m)の北東麓に鎮座しており、
古来より神体山として人々の信仰を集めてきました。


また北西麓には備中国の一宮である
「吉備津神社」が鎮座しており、
両社ともに当地を治めたとされる
大吉備津彦命を主祭神に祀っています。


ぜひお近くにいかれた際には、
久久能智神を祀る神社にも足を運んでみてくださいね。