「う、う〜!」


うふふ、リオーン。お前はかわいいねぇ〜。


「あい、あい!」


うふふふふ。


「ネル、三人でお風呂に入ってくわ。」


うん。お願いね。

ー30分後ー


「ネルー、入っていいぞぉ〜。」


「はーい。」


シャーッ。


(はぁ♡ネルの裸、サイコー♡)


バタン。


「さーてと、体重を測るか。」


あたしは、体重計に乗った。

ん?んん!?


「え〜!?」


「おい、どーした、ネル!」


あ……あ……あたし、太ってる……。


「え〜!?」


「どら、ちょっといいか!」


ウルフ一郎は、あたしのお腹をつまんだ。


「ん〜、ぜい肉たっぷりだなぁ。」


てめぇ〜!

あたしは、ウルフ一郎を遠くまで殴り飛ばした。


「ギャーッ!」


あぁ。10キロ太っちゃった。どーしよー。


「きっと、産後太りだろ。お前、リオンを産んでから、食欲がフードファイターに負けないくらい、あったからなぁ。だから「太るぞ。」って、言ったんだ。」


けど、食べたいっていう気持ちが、どーしてもおさえきれなくて……。


「やせたいんだったらダイエットしろ。俺様が、体にいいもんを作ってやる。」


えっ!?ほんとにいいのか!?


「あぁ。ただし、デザートは禁止だぞ。」


うん!あたし、絶対やせてみせる!


「頑張れ。」


あぁ!頑張る!


                                ☆



……って。

朝ご飯、これだけ〜?

ガオンとウルフ一郎は、ご飯と味噌汁と魚とポテトサラダだけど、あたしだけ、なぜかコンソメスープだけ。


「一週間がまんしろ。10キロやせたら、ごほうびにカステラを作ってやる。」


よし!一週間、乗り越えてみせるぞ!



                              ☆



あたしは、リオンを連れて、お城へ。


「う、う〜!」


リオーン、パース。


「あい、あい!」


うふふ。

キャッチ、上手になりましたねぇ。


「ネルおばちゃん、遊ぼう!」


おばちゃん言うなっ。お姉さんとお呼び!


「ゔぅ……お母さ〜ん!ネルおばちゃん、こわ〜い!」


ブロッサムが泣きながら、リリアにだきついてきた。


「それくらい、いいじゃなーい。」


うっせぇ!

あたしは25だ!おばちゃんと呼ばれるのは、30歳になってから!


「めんどくさい人ねぇ〜。」


「みなさーん。お昼ご飯の時間ですよぉ〜。」


「はーい。あなたも、食べて行かない?」


お、おう。



                              ☆



げっ。

お、お昼はスッゲーカロリー高いもんを食べるのかよ!


「ブロッサム、ステーキ大好き〜!」


「うふふふふ。よかったわねぇ〜。」


「うわ〜い!巨大オムライス!これを食べて、次の仕事も頑張るぞ!」


「うっひょ〜!今日のお昼は、うまそーなのばっかだなぁ!」


「このナポリタン、私が作ったのよ。」


「私はこの筑前煮を食べよう。」


「ん?ネルさん、どーしたんですか?食べないんですか?」


あ、いえ。そのぉ……。

あたしは、目の前にあるステーキを見て、つばをごくりと飲んだ。


た……食べたい……。

って、なに言ってんだ、あたしぃ!

今はダイエットに集中しないと!しないと……。


「ネルおばちゃん、食べないんだったら、ブロッサムが食べていーい?」


「あ!あたし、食べるよ!」


あたしは、ステーキを食べ始めた。

あたしが食べているのを見て、みんなは口をポカーンと開けている。

そして、あたしはステーキを食べ終わった。

あー、おいしかった♡


「……。」



                              ☆


さーてと、体重測ろっか。

あたしはまた、体重計に乗った。

すると……。


「あー!!」


「どーした、ネル!」


ま、また10キロ、太ってる……。


「おい、お前。なんかカロリー高いもん、食べたのか?」


え……あー、ステーキ食べた。春間真莉亜んちで。


「なんだとぉ〜!?」


だってぇ、がまんできなくてぇ。


「もう!人んちでご飯食べるのも禁止!わかったか!」


え〜?せっかくおいしい昼ご飯をいただいたのにぃ。


「言い訳は無用!昼になったら帰って来い!わかったか!」


……はーい。



                              ☆