今日は道華の結婚式ですっ!
「うわあ〜。」
「すごくきれいです、お姉様!」
「えへへへへ。」
ウエディングドレスは、私のお下がりです。
「いよいよだな。」
「うん。」
トントン。
「失礼します。」
兵士が入ってきた。
「大王様、お客様です。」
「おう。」
あ、ウルフ一郎さん、ネルさん、リオンちゃん!
「よっ。」
「道華お姉ちゃん、きれいだねっ!」
「うふふ。ありがとう。」
「はい、結婚祝い。」
「ありがとう。」
「おばさん、ガオンは?」
「あ、ガオンは大学の講義があって、来られないって。」
「そう……。」
道華、しょんぼりしちゃって。
「どーせ、落ち込んでんだろ。あいつ、道華のことが、好きだったから。」
「!?」
「ちょっとお前!」
「あ、やべっ。」
……そ、そうなんですか。
「赤ん坊の頃から、ずっと一緒だったからな。」
「あ、そろそろ結婚の打ち合わせじゃない?」
「そうだった!道華、着いて来るか?」
「ううん、いい。残る。」
「そう……。」
「お兄ちゃん、一緒に披露宴の会場、見に行こうよ!」
「ああ。」
「そんじゃあ、俺様達も、一回、外に出るか。」
「おう。」
じゃあね、道華。すぐ、戻って来るから。
「うん。」
「じゃあね、お姉ちゃん!」
「何かあったら、連絡しろよ。」
「うん。」
バタン。
「……!」
☆
「いよいよですな!」
はい!
「はあ〜♡早く道華さんのウエディングドレス姿、見たいなぁ〜♡」
うふふふふ。
「女王様ぁ〜!」
ん?おばさんで、太ったメイドが、慌てて走ってる。
「はあ、はあ、はあ、はあ。」
一体、何があったんですか?
「実は……道華王女様の姿が、見当たらないのですっ!」
えっ!?
「なんで!?」
「フフフフフ〜ン♪」
ジュンブライト、大変なの!
「ん?どーした?」
「道華が……いなくなったみたいなの!」
「なぬ!?どこに行ったんだ!」
知らない!
「一応、城にいるみんなに声かけてくる!」
うん、お願い!
「あのう、結婚式は……。」
あ!道華が来るまで、待っといてくれますか?
「あ、はい……。」
☆
「あ!バケタートル見つけた!」
「こらリオン。歩きスマホするな。」
「おお!バケチュウいた!」
「お前もな!」
「それにしても……何か、騒がしくねぇか?」
「ひょっとして、結婚式の準備とかで、忙しいんじゃない?」
「それもありえるなぁ。」
「お!ネル、オオカミヤロー、リオン!」
「あ、ジュンブライト様。」
「何かあったのか?」
「道華、知らねぇか?」
「道華?」
「化粧室にいるんじゃねぇのか?」
「それが……いなくなったんだ!」
「えっ!?」
「部屋を見に行ったら、窓が開いてて……。」
「そりゃあ、大変じゃねぇか!」
「一緒に探します!」
「私も!」
「おう!ありがとう。」
☆
「はあ、はあ、はあ……。」
(ガオン、ガオン!)
「『ほら道華ぁ、お前のお友達だぞぉ。こんにちはーは?』」
「『う、う〜!』」
(ガオン、ガオン!)
「『お前ら、いい加減にしろよ?道華はヴァンパイアと人間のハーフだけど、ちゃーんと、みんなと同じ生活を送ってんだよぉ!』」
(ガオン、ガオン!)
「『……実は俺、高校に行きてぇんだ。』」
「『……先生になりたいんだ、俺。』」
(ガオン、ガオン!)
「『ねぇ、高い高いして。』」
「『わかったよ。』」
「『アハハハハハハ〜!』」
(あたし、あなたに伝えたいことが……!)
☆