私とリリアさんジュンブライトは、タイムマシンに乗った。
「ガオンくん、そろそろ行くよ!」
「うん……。」
ガオンくんが、タイムマシンに向かおうとした、その時。
「おい!」
ん?女の人の声が聞こえたぞ?
ガオンくんが、後ろを振り向くと……。
「お母さん!」
ネルさんは、息を「はぁはぁ。」している。
「間に合ってよかったぁ。修行している時、オオカミヤローから連絡が来て、すぐ修行やめて、山の方へ行ったが……また迷子になってしまってぇ。」
「アハハハハ!お母さんらしいね!」
「お〜い!」
ん?手を振りながら、走っているのは……。
ウルフ一郎さん!
ウルフ一郎さんも、息を「はぁはぁ。」している。
「これ、落ちてたぞ!」
ウルフ一郎さんは、ガオンくんに、写真を渡した。
「あ、ありがとう。」
「おい。あたしが未来で、どんなしあわせを送っているのか、教えてくれ。」
「う、うん!まず、この写真!」
ガオンくんが二人に、自分が赤ちゃんだったころの写真を見せた。
「これ、ガオン!お父さんとお母さんが結婚した2ヵ月後に、産まれたんだって!」
「ていうことは、おめでたか。」
「うん!」
「ふっ。かわいいなぁ。」
「あとね、今、未来でね、妹が産まれたんだよ!名前はリオン。お母さんが付けたんだよ!」
「ふっ、あたしと似てるな。」
「あぁ。」
「ありがとう、ガオン。教えてくれて。」
「どういたしまして!」
「……その夜行性の目、本当に、俺様にそっくりだなぁ。」
「未来のあたしに伝えてくれ。「これからも笑顔でいてくれ。」って。」
「うん!わかった!」
「ガオ〜ン、そろそろ行くぞぉ〜。」
「うん!じゃあね、お父さん、お母さん!」
「じゃあな、ガオン。」
ガオンくんが、タイムマシンに乗ると、光が包みこみ、消えて行った。
「……行ってしまったな。」
「あ……ああ。」
「おい、なんで頭を下げて、ムーンウォークしてるんだよ。」
「い、いや、別に!」
「もう終わったことだ。」
「……!?」
「やっと目があった。」
「……!この、変態が〜!」
「うわぁ〜!」
☆
ガオンくんはもう、寝ちゃった。
ピンポーン。
「ガオン!」
「ったくぅ、どこほっつき歩いてたんだ?」
「秘密です。もう、寝ちゃったみたいで。」
「ありがとう、真莉亜ちゃん。」
「じゃあ、さようなら。」
「おやすみー。」
「おやすみなさい、ジュンブライト様。」
「……お母さん。剣士時代のお母さんが、「これからも笑顔でいてくれ。」って。」
「うふふ。」
「なに言ってんだ?こいつは。」
☆次回予告☆
道華とガオンのやつ、どこ行ったんだ?
きっと、私のせいだ……。
あたしも……きつく叱ったから……。
気にすんなって!きっと、見つかると思うぜ!
次回、ヴァンパイア♡ラブforever「道華とガオンくん、家出する?」
愛してるよ、ジュンブライト。