3・11の2日前に予定されていた大津波の予測発表、なぜ直前で延期されたか
【地震大国日本の今】「守れたはずの命、いくつもあったはず」研究者の悔恨
2023.2.18(土)時事 (科学ジャーナリスト:添田 孝史)
宮城県や福島県で津波堆積物を調べていた研究者たちは、大津波が内陸深くどこまで襲来するか、2010年までにほぼ予測できていた。いつ起きてもおかしくないとも考えていた。
その危険性を地域住民に伝えられていたら、東日本大震災の死者は減らせていたかも知れない。しかし、その知らせは紙一重の差で間に合わなかった。大津波の危険性をはっきりさせたくなかった東京電力の裏工作が、それを遅らせてしまったように見える。