まつりの5年目の命日によせて 高橋幸美 2020年12月25日 https://news.yahoo.co.jp/articles/39014b3c5c2ba076e8432c4d9b62a7ee6433b062 高橋まつりさん母「娘失った苦しみ癒えることない」 電通過労自殺5年で手記 12/25(金) 0:00配信 毎日 抜粋して転載 まつりが亡くなって今年で5年目のクリスマスを迎えました。 最愛の娘、生きていたら29歳です。 まつりはいつも「お母さん、お仕事終わったの」と電話してくれました。東京に行くと駅まで迎えに来てくれて「お母さん大好き」とぎゅっと抱きしめてくれました。まつりの笑顔が私の幸せ、生きる希望でした。いつかの誕生日のように「お母さんおめでとう」と突然帰ってきてくれることを夢見ています。 でも、私が仕事帰りに向かうのは娘のお墓です。どんなに娘を思っても、二度とまつりを抱きしめることはできません。 「電通に入社しなければ、あの部署に配属されなければ、娘は自ら命を絶つことはなかったのだ」と後悔はつきません。 長時間労働や異常な上下関係やハラスメントは、あんなに健康で明るく向上心の強かった娘をも、あっという間に「うつ病」に追い込んだのです。 責任感の強い娘は頑張っているうちに、「苦しい、つらい、死にたい」と考えるようになり、「死んでしまったら苦しみから逃れられる」と自分で気付かない間に正常な判断ができなくなったのです。 「残業するなと言われるのに、新人は死ぬほど働けとか言われて意味分からない。この会社おかしい」 「今週10時間しか寝ていない」 「生きるために働くのか、働くために生きるのか分からなくなってからが人生」 「これが続くなら死んだ方がよっぽど幸せなんじゃないかとさえ思う」 昨年「仕事が原因」で自殺した人は警察庁発表で1949人もいます。労働環境を改善しない職場で、いまだにたくさんの人が犠牲になっているのです。 日本でこれまで立場の弱い人たちが、コロナ禍で一層追い込まれていると感じています。非正規雇用労働者、低賃金の業種、ひとり親家庭などの年収が低い人たちが、さらに生活が困窮して追いつめられています。 自殺者の増加にも胸を痛めております。相談体制の充実は重要ですが、国民の生きづらさの根本的な問題の解決を行い、あらゆる人の痛みに向き合い、支援し、救済し、必死で生きている人たちが報われる国にしてほしいと思います。 私見 自殺の多さを導く状況は 体制が目指してきたもの 体制の生命維持装置 経済は『〈いのち〉を食う』 |