偽造私文書行使で刑事告発までされた小池都知事 B | 社会の裏を晒すブログ

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都知事選告示前のこの時期に、唐突にカイロ大学が横槍を入れてきたのは奇妙である。しかもその内容は、小池氏の卒業証書類に特にこだわっており、あたかもそれらの提示を拒んでいる小池氏を擁護しているかのようだ。さらにどの卒業証書類に言及しているのかも明確ではなく、小池氏の証書類のすべてが真正なものであるという内容になっている。しかし、すでに石井妙子氏が文春オンラインで指摘しているとおり、小池氏はロゴの異なる2つの卒業証書を持っており、小池氏の「卒業証書は1枚しかない」という言葉に従うなら、論理的に言って、そのうち一つは偽物だ。

カイロ大学の声明の背景には、日本のメディアによる卒業証書類の追及を断ち切るのに協力してほしいという小池氏側からの、文面も含めた要請があったのではないか? もし小池氏が今後「カイロ大学の声明があるので、卒業証書類は出さない」と言えば、この推測が裏付けられることになる。
カイロ大学の声明では、疑惑は何一つ解消しない
 小池氏のカイロ大学“お友達人脈”については、すでにこのJBpressで<「カイロ大卒業」を取り繕うエジプトの小池人脈>に書いたとおりで、彼らがこういった声明を出すことは予想がついていた。残念ながら、こんな声明では、これまで指摘してきた学歴詐称疑惑は何一つ解消しない。

(参考記事)「カイロ大卒業」を取り繕うエジプトの小池人脈
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60763
 筆者が小池氏の学歴詐称を疑う理由は、同じくJBpress<卒業が本当ならなぜ都知事は卒業証書提示を拒むのか>で列挙したとおりである。すなわち、(1)小池氏は卒業していないという物的証拠のある同居女性の証言、(2)卒業証書類の提出を頑なに拒む態度、(3)卒論に関する嘘、(4)「首席で卒業した」「トップの成績と言われた」、「1年目で落第したが4年で卒業した」、「1971年(存在しない)カイロ・アメリカ大学・東洋学科入学(翌年終了)」、「何度も卒業証書を公開した」(都議会答弁)、「卒業証書類を、複数のアラブの専門家が判読し、本物と認めた」(同)等、卒業や証書に関する小池氏の様々な嘘、(5)「お使い」レベルのアラビア語、(6)有効性に疑義のある卒業証書類、である。
(参考記事)卒業が本当ならなぜ都知事は卒業証書提示を拒むのか
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60762
組織防衛に走るカイロ大学
 法律が比較的守られ、大学が政治から独立している日本では、大学が言うのだから間違いないと単純に考える人が多い。しかし、エジプトは腐敗認識指数世界180カ国中105位(ランキングが低いほど腐敗が深刻)という不正が横行する国なのである。しかも、カイロ大学は独立しておらず、軍事政権がコントロールする国家機関だ。政府や国家機関の言うことなど、あてにならないのはエジプトを知る人間の常識だ。

筆者の知人で長年中近東に住んでいるビジネスマンも、「石井妙子氏の本は読んでいませんが、これとカイロ大学の声明は恐らく相反するものでしょう。自分としては、カイロ大学の声明を単純に信ずるほどエジプトを信用していないので、どうってことないのですが」とメールを送ってきた。筆者もエジプトに約2年間留学し、その後、銀行のロンドン支店でエジプト航空向け融資(航空機担保付)などを手がけたので、友人のコメントには全面的に同意する。
 今般の声明を仕組んだのは、小池氏がカイロ大学で最も頼りにしているアーデル・アミン・サーレハ文学部日本語学科長だと思われる。4年前に筆者がカイロでサーレハ氏に会った際には「小池さんはすごい! 度胸がある! 次の総理大臣になるかもしれない!」とはしゃいでいた。カイロ大学では、小池氏は「日本の総理大臣になるかもしれない人」と認識されているようだ。