中村哲医師個人の偉業を「日本はスゴイ」にすり替え。お別れ会で見た、アフガンと日本政府関係者の温度差
ハーバー・ビジネス・オンライン 2020/02/12 08:33
< 文・写真/足立力也>
抜粋して転載
中村哲医師のお別れ会に5000人が参列
挨拶に立ったアフガニスタン特命全権大使は、時折ハンカチを目や鼻にあて、感極まって何度も声を詰まらせながら「中村先生はアフガニスタンの偉大な友人であり英雄でした」とその死を悼んだ。その姿に、会場のあちこちではもらい泣きの姿がみられ、挨拶を終えた大使に会場全体から暖かな拍手が送られた。
あとを受けた独立行政法人国際協力機構(JICA)の北岡伸一理事長の挨拶は、それとは対照的だった。
「テロ特措法による米国への後方支援は『大きな中東』をめぐる日本外交が地域の安定にも責任をもつ意志を世界に表明したものである」
小泉政権は、9.11後即座にアフガン空爆に踏み切った米国の姿勢を一貫して支持し、2003年のイラク戦争でも多大な支援をした。
中村医師は当然、そのことに最も悪影響を受けた一人である。
中村医師や、彼が代表を務めていた現地団体であるPMSのメンバー、そして多くのアフガニスタン人の命を危険に晒す後押しをしたということに他ならない。
遺族や関係者の前で、よくもそんな経歴を誇らしげに語れるものだ。
中村医師個人の偉業を「日本はスゴイ」にすり替え
その後も北岡氏は、江戸時代に作られた福岡県朝倉市の山田堰にヒントを得て中村医師がアフガンの灌漑事業を進めたことに関して、「日本の素晴らしさを証明した」という趣旨の発言を展開した。
中村医師の偉業を「日本スゴイ論」にすり替えるその論法には、誰もが閉口した。
実際、筆者がいた会場では彼の挨拶だけ誰一人として拍手もしなかった。5000人からの参列者を、そして何よりご遺族とペシャワール会の方々をいらだたせるようなことを臆面もなく言える“鈍感力”だけは感嘆に値する。
さすが
安倍の飼い犬・北岡伸一
恥知らず
安倍に相似