室井佑月 | 社会の裏を晒すブログ

社会の裏を晒すブログ

営繕堂(奈良)・ジェイマップスの悪質度を晒す
社会の裏を晒す

他者の記事を読むことは、あまりない
主には、データを知るために読みます


室井佑月さんの、この記事は興味を持って読みました


 官僚への支配が疑問視されている安倍政権。作家の室井佑月氏は、その理由を推測する。
AERA dot. 3/7(木) 7:00配信 週刊朝日  2019年3月15日号
*  *  *
 毎月勤労統計のデタラメ調査について、2月22日付の朝日新聞デジタル「官僚への支配強める長期政権 森友・加計と似た『忖度』」という記事が載っていた。

 だよね、みんなそう思う。直接的に安倍首相の命令があったのかどうかは不明だけど、ぜんぶ安倍さんの都合が良いように物事が不正に進められている。

 森友学園問題は、学園の前理事長が、安倍首相の熱烈な支持者だった。そして、安倍さんの奥さん、昭恵さんが、学園が作ろうとしていた小学校の名誉校長になった。財務省は国有地をタダ同然で学園に売り、公文書も改ざんした。地中深くにゴミがあったという嘘までついて。当時、理財局長だった佐川氏は、国会で売却の経緯を聞かれ、誰かさんをかばって虚偽答弁をした疑いがある。

 加計学園問題は、学園の理事長が安倍さんの親友。行政をゆがめ、新たなルールのもと、むりくり愛媛県の今治市に獣医学部が作られた。このときは内閣府が「総理のご意向」と文部科学省に伝えた文書が出てきたんだ。柳瀬・元首相秘書官が、誰かさんの命を受けたのか、学園関係者と面会し、競合する学校に勝てるようレクチャーをしていた。

 そして、毎月勤労統計問題。厚生労働省が中江・元首相秘書官の意見を受けて、有識者検討会の結論を変えた。その証拠のメールが出てきても、中江氏は「記憶にない」と苦しい言い訳。こらっ、なんでそんなことした? 誰かさんが、アベノミクスがうまくいき、国民の賃金は上がっている、そういいたがるからでしょ。誰かさんのために、調査法をこっそり変えて、数字をごまかしたんじゃね?

 ひょっとして、官僚たちが誰かさんを守るのは、誰かさんが怖いから?

 2014年に内閣人事局が出来、政権が官僚人事に口を出せるようになった。

 不正を犯してもあの人のために動けば出世し、逆に、既存のルールを厳密に守り、あの人に意見をいうような人は出世できない。

 出世できないどころか、前川(元)事務次官のように、卑劣な嫌がらせを受ける。

 不正をし、嘘をつき、あの人をかばった官僚が、その後、社会的に良いポジションに収まっていたりすると、腹が立つ。

 だが、あたしは最近、彼らは生き方を選べたのか、と思うようになった。

 誰かさんは、飴と鞭を使い官僚を操るといわれている。もしかすると、官僚は世間から白い目で見られようと、飴を選ぶしかなかったんじゃないか。

 それを拒否すれば、社会的に抹殺してやると脅されてやしないか? プライドの高い官僚が、自分がなにで脅されているかなどと、マスコミにいえるはずもなく。

 世間には、すべてを投げ捨てても真実を告白したいと考える人はいる。けれど、官僚たちがどうしてそこまで上りつめたのかを考えると、そのすべてはあたしたちと違い、重すぎるのかもしれない。