隣を行く君は
当たり前のようにその歩みを重ねて
僕はそれを見送る
送る
送る
そうしていつか僕は遅れる
それでもいいんだと
君の背中へ言葉を送る
君は君の思う方へ進んでいいんだよと
その背中を言葉で
僕は僕で歩く
ふと見た足下に解けた靴紐
いつから引きずっていたのか分からないけれど
それは最近降り続けた雨を染み込ませてた
僕はそれを結び直そうとしゃがみこむ
結んだ紐から滲み出た雨が
僕の心から無理やり絞り出した言葉のようで
淋しくなったんだ
それでも
それでもいいんだと
僕は見上げる
そこには月が確かに浮かんでいて
それだけで僕は淋しくなくなるんだ
君が行く君の足下で
もし靴紐が解けて進めなくなってしまったら
僕は染み込む雨になろう
君はしゃがみこんで靴紐を結ぶ
そこから滲み出た雨が
君の背中を押す言葉となるならば
僕の淋しさもきっと
必要なものなんだ
僕はまた見上げる
今日は月が雲に隠れていたとしても
僕は行く
淋しくなったとしても
僕は行くよ